サヤインゲン 果菜類

サヤインゲンは中央アメリカ原産のマメ科の野菜。つるなし品種とつるあり品種の2種類があって、育てる人のニーズに合わせてどちらかを選択できます。つるなし品種は、園芸の初心者におすすめ。収穫までの期間が短い上に、つるがないので育成が簡単なためです。一方のつるあり品種は、サヤインゲンをたっぷりと収穫したい人向け。つるが1.5m以上伸びるために、つるなし品種に比べると手間はかかりますが、その代わりに約2ヵ月間と長い収穫期間が魅力です。

今回はつるあり品種を育苗(ポットに種をまいて、ある程度の大きさになったら植え替えすること)で栽培する方法を紹介します。手間をかけた分だけ収穫があるという、野菜作りの醍醐味を体験してみましょう。

栽培カレンダー

時期の色分け:種蒔き等の時期追肥の時期収穫の時期
サヤインゲンの栽培カレンダー
地域の色分けについて
温暖地沖縄・九州・四国
中間地中国・近畿・中部・関東
寒冷地北陸・東北・北海道

上記の地域区分は目安としてお考え下さい。
標高や地形、年次変動によって同一地域でも気候条件が変動します。
お住まいの地域に合わせて栽培して下さい。

サヤインゲンを作るのに必要な資材
  • 苦土石灰
    苦土石灰
  • 完熟牛ふん堆肥
    完熟牛ふん堆肥
  • 化成肥料
    化成肥料
  • 黒マルチ(農業用フィルム)
    黒マルチ
    (農業用フィルム)
  • ポリポット
    ポリポット
  • 園芸用ネット
    園芸用ネット
  • 支柱と麻ひも
    支柱と麻ひも

サヤインゲンを育てるコツ

サヤインゲンを育てるときは雨に注意。
花に水滴が当たると受粉がうまく行なわれないので、開花時はビニールで簡単な屋根を作るなどの対策が必要です。
なお、水やりのときも受粉を妨げないように、花に直接水をかけるのは避けましょう。

サヤインゲンの種蒔き・植え付け

4月中旬〜6月中旬頃が植え付けの適期。元肥入りの培養土を入れた直径9cm(3号)のポリポットに、深さ1.5〜2cmのまき穴を3ヵ所開け、一粒ずつ種をまいて土を埋め戻します。初生葉(最初の葉の次に出る葉)が開くまでは、ネットなどをかぶせて鳥害を防ぎましょう。初生葉が出たら、元気な苗を残して2本に間引きます。

植え付けの1週間前に150〜200g/㎡の苦土石灰をまいてよく耕した後、幅60cmの畝を作成。植え付け当日は、堆肥2kg/㎡、化成肥料50g/㎡を畝にまいて耕し、マルチのフィルターを張ります。それから30cm間隔でマルチに穴を開けて、その下に植え穴を掘り、ポリポットの苗を植え替えます。苗の植え付けは、2本立て(2本の苗の根が競い合って地中の深くまで伸びるため、倒れにくくなる)がおすすめ。最後に植え付けた付近にジョウロで水を注ぎ、土を湿らせておきます。

サヤインゲンの管理

支柱立て・誘引

株から約10cm、離した距離に長さ約2mの支柱を立てて合掌式(2本の支柱を斜めに交差させるように挿し、その上に横1本の支柱を渡して固定する立て方)に組みます。支柱には園芸用のネットを張り、伸びたつるを誘引しましょう。一旦、支柱やネットに絡めば、そのあとは自然に伸びていくので手間がかかりません。

追 肥

開花したときと、収穫が始まったときの計2回、30g/㎡の化成肥料を追肥。過剰に肥料を与えると、茎花が茂りすぎて実付きが悪くなってしまうので注意しましょう。

摘 心

支柱の先端までつるが伸びたら、その先端をハサミで切って摘心。これにより、子づるが伸びて新しいさやが付きます。小づるも伸びてきたら、摘心しましょう。

サヤインゲンの収穫

開花から10〜15日後、さやの長さが12〜15cmぐらいになったら収穫適期です。
約2ヵ月と長い期間、収穫できますが、実を採り遅れると株が弱ってしまいます。
こまめに収穫して株の負担を減らすようにしましょう。

サヤインゲン

サヤインゲンの病害虫

アブラムシ

新芽や葉に集団で寄生して吸汁する害虫で、ウイルス病を媒介する場合もあります。水をかけて洗い流すか、発生初期に殺虫殺菌剤や殺虫剤を散布して駆除しましょう。発生前に不織布などで株を覆うことでも対策可能です。

ハダニ

葉裏に寄生して汁を吸う害虫です。吸われた部分は葉緑素が抜け、表から見ると白く小さな斑点ができているように見えます。被害が進行すると葉色が悪くなり、落葉して枯れる場合も。水に弱いため、定期的に葉裏に散水して対策しましょう。

うどんこ病

うどん粉をまいたような白色のカビが葉や茎に円形に生え、次第に全体に広がります。光合成が阻害される他、葉の養分が吸収されて生育不良になり、花が咲かない、果実が肥大しないなどの害があるため、発生初期に薬剤を散布して対策しましょう。また、窒素過多がうどんこ病の原因になるので、肥料を与えるときは注意が必要です。

モザイク病

ウイルスによる病気で、主にアブラムシを介して野菜に感染します。葉に黄色の濃淡の模様が現れ、モザイクのように見えることが名前の由来。モザイク病は治らないため、被害を見つけたら株ごと抜き取りましょう。

栄養価

1年に3度、収穫されるサヤインゲンは、食卓ではおなじみの野菜。この野菜には、女性にうれしい栄養価が豊富です。

美容に良いと言われるのがリジンとβ-カロテン。リジンは肌の健康を整える働きがあって、β-カロテンは老化の防止効果があります。また、女性の体のトラブル改善が期待できるのが食物繊維と鉄分。食物繊維は便秘の解消効果があり、鉄分は貧血の予防に役立ちます。

女性の美容と健康を体の中から良い方向へと変えてくれるサヤインゲン。もちろん男性でも肌あれや便秘などに悩んでいたら、積極的に食べてみましょう。

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多度農園ガーデニングブログ
東建多度カントリークラブ・名古屋にある「多度農園」では、季節の野菜を育てています。ぜひチェックしてみて下さい。