シシトウは連作障害が発生しやすいため、3～4年以上ナス科の野菜（トマト、ナス、ピーマン、ジャガイモなど）を作っていない場所を選んで育てましょう。
育成中に気を付けたいのは、シシトウが辛くなりすぎてしまうこと。
これは水不足や栄養不足などによるストレスが原因です。

植え付け2週間前に、100g/㎡の苦土石灰をまき、よく耕しておきます。
植え付け1週間前には、畝の中央に深さ30cmほどの溝を掘り、完熟牛ふん堆肥3kg/㎡、化成肥料150～200g/㎡をまいて埋め戻し、溝施肥（みぞぜひ／穴や溝の底に肥料を入れる方法）を実施。このときに、通気性と水はけを良くするために20cmを目安に、やや高めの畝を立て、マルチ用のフィルターをかけます。
そして、植え付け当日は株間45～50cmで植え穴を開けて水を注ぎ、水が引いたらポットから苗を植え替えて、株元を軽く押さえれば植え付けは完了。さらに、支柱を垂直に立てて、苗を誘引する準備を整えておきましょう。

間引き、誘引

一番果（最初に付く果実）が付いて肥大し始める頃、わき芽が伸びてきます。主枝と勢い良く伸びるわき芽2本を残し、他のわき芽はすべて摘み取って、支柱を2本追加して3本仕立てにしましょう。3本の枝はそれぞれ3本の支柱に誘引します。

追　肥

植え付けの2週間後から、2週間に1回、約10gの化成肥料を追肥します。株が小さいうちはマルチの穴にまき、株が大きくなったらマルチをめくって畝の両端にまきましょう。

水やり

シシトウは乾燥に弱いため、水やりが重要な野菜なので、土の表面が乾いたら水を与えるようにします。水やりは回数を多くするのではなく、1回に与える水量を多めにしましょう。ただし気温が上がる夏場は、朝と夕方の2回の水やりが必須。なお水やりが少ないと、実が辛くなり過ぎるため注意が必要です。

除　草

雑草や枯れ葉は病害虫の温床になりやすいため、見つけたら取り除きましょう。マルチを張ると、太陽熱で消毒され雑草や害虫の繁殖を未然に防止できます。

尻腐れ症

果実の花落ち部分が黒く変色し、果実が大きくなるにつれて変色部がへこんできます。土壌のカルシウム不足が主な原因のため、予防としてカルシウムを多く含む肥料や補給剤を使いましょう。発症した実は回復しないので、見つけ次第除去します。

アブラムシ

新芽や葉に集団で寄生して吸引する害虫で、ウィルス病を媒介する場合もあります。水をかけて洗い流すか、発生初期に殺虫殺菌剤や殺虫剤を散布して駆除しましょう。発生前に不織布などで株を覆うことでも対策可能です。