お役立ち情報
料理やキッチンに関する豆知識や裏ワザなどをご紹介します。
健康な食生活を始めよう
私たちが普段、漫然と口に運んでいる食べ物を、一度じっくりと考え、見つめ直してみることを提案する、「スローフード」のご提案です。
イタリアの片田舎ではじまる
「スローフード」の発祥は、1970年代の半ばにイタリア北部のピエモンテ州にある「ブラ」と言う片田舎の町で、ワイン作りの原点に戻ろうという活動をはじめたことにあります。
当時、「ブラ」の町の周辺は、皮なめし産業やワインの家内工業などが盛んな工業地帯で、労働団体などの組織作りに関して長い歴史がありました。
バローロ愛好協会が誕生

1980年に入ると、バローロ愛好協会が誕生しました。
バローロ愛好協会では、ワインをはじめとするグルメ全般の販売促進や観光などのPRに力が注がれ、ワインの正しい飲食法や入門講座などの教育活動、特産品の普及活動などが行なわれました。
このときに培われた国内のネットワークが、その後生まれるスローフード協会の活動に活かされることになります。
「スローフード協会」が設立される
1986年にトリノ在住のカルロ・ペトリーニ氏によって、NPO(非営利組織)の「スローフード協会」の前身である、「アルチゴーラ」が設立されました。
その後、1989年に「アルチゴーラ・スローフード協会」と名前を変え、「スローフード宣言」を発表しました。そして、コンセプトに基づいた「スローフード運動」がスタートしました。
設立のきっかけはファストフード店のオープン
スローフード協会の設立のきっかけは、オードリー・ヘップバーンが王女様の役で出演した映画「ローマの休日」でも名高いスペイン広場の周辺に、アメリカ資本のファストフード店がオープンしたことでした。
その後イタリアに続き、1989年にはパリでもスローフード宣言が発表され、スローフード運動は急速に世界に広がって行きました。
会員数は50カ国で8万人以上に成長
スローフード協会の国際本部は、発祥の地でもあるイタリアの北部の町ブラにあります。会員数は8万人以上(2003年10月現在)に達し、会員の国籍もイタリアはもちろんのこと、ドイツ、スペイン、フィンランドなどのヨーロッパやハンガリー、スロバニア、クロアチアなどの東欧諸国、さらにアメリカ、日本など、世界50か国に及んでいます。
スローフード協会では、消費者に正しい情報を発信するための「出版活動」をはじめ、各支部で開催される「テイスティングの会」や「地元の食材を楽しむ会」、また、「食のツアー」などを開催しています。