お役立ち情報
料理やキッチンに関する豆知識や裏ワザなどをご紹介します。
健康な食生活を始めよう
私たちが普段、漫然と口に運んでいる食べ物を、一度じっくりと考え、見つめ直してみることを提案する、「スローフード」のご提案です。
日本のスローフード協会

日本のスローフード協会は、1999年に設立されました。
協会では、日本の伝統的な食材や料理、日本酒や焼酎などを守り育てること、また、味の文化や地域ごとの食事の多様性などの大切さを訴えていく活動を行なっています。
そうした中で、京野菜などに代表される地方の特色のある食材や郷土料理、地酒などを見直そうとする動きが全国的に広がり、地元産の農産物などの食材を食べることを奨励する「地産地消」という言葉が、スローフードに近い意味で使われています。
「さしすせそ」を再評価
「さ・し・す・せ・そ」は、日本人の家庭の台所には必ずと言って良いほど常備されている調味料です。
「さ」は砂糖、「し」は塩、「す」は酢、「せ」は醤油、「そ」は味噌を指し、料理は一般的にこの順番で調味料を足していくとおいしくできるとされています。
近年では、西洋をはじめ世界各国の料理が一般家庭に浸透し、イタリア料理やタイ料理などのレシピを得意とする人も増えましたが、それでも日本人のDNAは、日本の食文化の基本とも言える「さ・し・す・せ・そ」を欲しがっていると言われています。
これらの「さ・し・す・せ・そ」を使った伝統的な料理を、日本のスローフード運動では守り育てて行こうとしています。
体に良い「さ・し・す・せ・そ」
砂糖の中でも黒糖は、精製糖の15倍ものカルシウムを含み、さらにリン、鉄分などのミネラルや、ビタミン、アミノ酸などの栄養分を豊富に含んでいます。
また、自然海塩は海水に近いミネラルをバランス良く含んでいるため、海水のミネラル成分をそっくりそのまま体内に取り込むことができます。
一方、酢は殺菌作用が強く、ほとんどの病原菌を30分で死滅させることができます。酢の物を食べることで、腸内への雑菌の進入が防がれ、腸内有用細菌の増殖が促進されます。
日本の伝統食の代表は大豆

日本の食卓に頻繁に登場する伝統食の代表である大豆は、タンパク源として優れた食材です。
また、大豆は脾臓や膵臓を丈夫にする働きをはじめ、血液を浄化し、悪玉コレステロール値を下げ、骨粗鬆症の防止と高血圧の治療にも役立つとされています。大豆を食べる習慣のある国では、乳ガンや前立腺ガンになる確率が低いというデータもあります。
このように、人の健康維持に大きな役割を演じる大豆からは、「さ・し・す・せ・そ」の中の醤油と味噌が作られます。
伝統食材と料理が健康を保証
米、胡麻、小豆、海藻などの伝統食材や、味噌汁、ご飯、焼き魚、おひたしといった日本のシンプルな食事は、実は日本人の健康を保証し、地味ではあるものの重要な役割を果たしています。
こうした意味においても、日本の食文化の基本とも言うべき「さ・し・す・せ・そ」とともに、これらの食材や料理はまさに日本の「スローフード」の基本であり、また代表であると言えるでしょう。