江戸野 陽子先生のブログ
こんにちは。野菜と豆腐の料理家、江戸野陽子です。
全国各地の豆腐を食べては、調べたり、紹介したりしていると、毎回いろいろな発見があって驚かされます
なかでも、独特な豆腐文化が育っている、「沖縄の豆腐」は大変興味深く、面白いですよ。
そこで、今回は個人的にお気に入りの沖縄の豆腐、「ゆし豆腐」をご紹介したいと思います
ところで、沖縄の郷土料理、「ゆし豆腐」をご存じでしょうか?
身近な物だと、おぼろ豆腐によく似ているので、「沖縄版おぼろ豆腐」とも言える代物です。沖縄豆腐は、大きく分けて2つあります。
有名なのが、どっしりと重厚感のある「島豆腐」。
そしてもうひとつが、ふわふわな食感の「ゆし豆腐」です。
簡単にご説明しますと、四角く固めた物が「島豆腐」、型で固める前の物を「ゆし豆腐」と言います。さて、ここで少しだけ豆腐の作り方を解説します。
沖縄の豆腐は、豆乳を絞ってから加熱し、海水で固めて作りますが、一方で本土の豆腐は、豆乳を加熱してから絞っているのです。
そのおかげで、沖縄の豆腐は、豆乳が濃厚でタンパク質が多く、ほんのりと塩が効いた味に。
ゆし豆腐は、豆乳が固まり始めたばかりで、やわらかな食感の、できたてが最高ですよ
そのままのゆし豆腐を、塩で頂くのも良し、しょうゆとかつおぶしとネギで頂くのも良し、味噌汁や鍋にしても良し
また、そのままでも、具材にしてもおいしいので、本場沖縄では、ゆし豆腐をそばの具にした、「ゆし豆腐そば」なんて物もあるくらいですゆし豆腐は、沖縄に行かないと食べられない物ですが、「豆乳」、「塩」、「にがり」があれば、よく似た物を作ることができますよ。
そこで、本日のレシピは、自宅で作ることができる沖縄風おぼろ豆腐、「ゆし豆腐汁」をご紹介致します
必要なのは、大豆固形分が9%以上の無調整豆乳、塩をひとつまみと、にがりです。
塩を加えた豆乳を温めたら、にがりを加えて、蓋をして15分蒸らしましょう。
鍋いっぱいにできた、ふわふわなゆし豆腐は絶品
できたてを味見すれば、私が夢中になった理由が分かって頂けるのではないかと思います。
豆腐の新しい魅力を知って頂けたら幸いです。
皆さんも、ぜひお試し下さい