2020/10/14
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です

先日、韓国人の知人とジャガイモの話になりました。ここで韓国スタイルの食べ方談義になり、知人は蒸かしたジャガイモにキムチをのせたり、砂糖をかけたりするのがお気に入りとのことでした。砂糖がけはおやつ感覚です

韓国ではジャガイモの味付けについて「あなたは塩派?それとも砂糖派?」と話題になるほどですから、好みがありますね。
今日は「韓国のジャガイモ料理」をご紹介致します


韓国を代表するおかずのひとつです。大きなジャガイモは皮を剝いて適当な大きさに切り、新ジャガイモでしたら皮付きのまま、炒めたあとにしょうゆベースのタレで煮ます。辛味を出す場合は、輪切りにした青唐辛子や、粉唐辛子を入れます。

千切りにしたり、すりおろしたりして、小麦粉と合わせて生地にします。韓国では雨が降ると買い物に出かけずチヂミを焼いて食べることが多く、ジャガイモは自宅に常にある野菜ゆえに、チヂミもよく作ります


炒め物は千切りにして、ニンジンやピーマン、パプリカと一緒に合わせることが多いです。多めに作って常備菜にすると、とても便利です。

韓国の北東は江原道(カンウォンド)という北朝鮮に近い地域があり、ジャガイモが特産で、他の地域と比べてジャガイモを使った餅を手軽に買い求めることができます

ジャガイモは生地に練り込み、中に小豆あんや緑豆あんを詰めて蒸します。生地に上新粉を使った場合はしっかりと噛み応えがあり、餅粉の場合はモチモチとしたやわらかい食感です。

有名なスープにカムジャタンがあります。豚の背骨をよく煮込み、大きめのジャガイモを入れて唐辛子で辛く味付けをし、エゴマの粉と葉で風味を加えます。ジャガイモのことを韓国語で「カムジャ」、豚の背骨は「カムジャピョ」と、スープは「タン」ということから、カムジャタンと命名されました


ジャガイモを使ったチゲで一番ポピュラーなのは味噌チゲで、お店でも食べられる場合が多いです。他には家庭でよく作るコチュジャンチゲがあり、ほろっと煮崩れたジャガイモとコチュジャンの甘辛さがマッチしています。

韓国の原宿と呼ばれる明洞(ミョンドン)には昼間から屋台が並び、料理も昔からある伝統的な軽食から、日本のタコ焼きなど目移りするほど豊富にあります

一時期、屋台料理でトルネードポテトが流行りました。ジャガイモをクルクルとらせん状に切って串に刺して伸ばし、油で揚げます。味はフライドポテトと変わりませんが、見た目にインパクトがあったので若い世代に人気がありました。
日本でもジャガイモ料理はどの世代にも好まれますよね。韓国も同じなので、家で欠かせない野菜のひとつです。
最後に本日のレシピは「ジャガイモと韓国おでんの炒め物」です。韓国ではとても一般的なおかずです。忙しい日の時短料理としてもおすすめです
