こんにちは、料理家の野上優佳子です。
今回注目するハーブは、和風ハーブの代表格「紫蘇」(シソ)。
我が家の冷蔵庫でも、なくてはならない薬味野菜のひとつ。
育てるのも簡単で、春先に日当りの良いところに種をまけば、いつの間にかワンサカ一度生えたらこっちの物!
花を付けたあとに種が飛ぶので、翌年からは種をまく必要もなく、同じような場所から生えてきます
1年草ですが、手間いらずで本当に便利(笑)
ヒマラヤ・中国原産ですが、日本における歴史も古く、奈良もしくは平安時代に中国から渡来した説が有力
シソには、大葉と呼ばれる青ジソや梅干しの赤み付けにも使われる赤ジソがあり、その中でも葉が縮れている物はチリメンジソ、また刺身のツマなどに出てくる果実部分の穂ジソなどがあります。
私たちの食生活で、最も身近なハーブのひとつと言えます。
それを表すように、全国各地にもシソを使った郷土料理があります。
その代表的な物が「シソ巻」。
甘味噌をシソで巻いて揚げた物で、江戸時代には東海道浜松宿周辺の名物として売り出されました。
この料理は、東北地方全域でも昔ながらの郷土料理として親しまれている物。
さらに古くは栃木県日光の名物「シソ巻き唐辛子」は、唐辛子味噌をシソで巻いた物で、奈良時代の修行僧・勝道上人の伝承と言われます。
シソ特有の香りと鮮やかな色合いは、ずっと日本人の味覚を魅了してきたのですね
さて今回は、このシソの中の青ジソである、大葉を使った天ぷらをご紹介します。
鶏ささみに大葉を巻いたさわやかな味わいは、天つゆだけでなく塩との相性も抜群。ぜひお試し下さいね