こんにちは、料理家の野上優佳子です。
オシャレな輸入ものや時短グッズ、様々な調理家電など、キッチンにまつわる道具は数限りなくあります。
その中でも圧倒的な普及率を誇る物のひとつがフライパンです
少し古いデータですが、1999年に首都圏の20〜50代主婦を対象に行なわれたアンケートでは、実に98%もの人が「フライパンを持っている」と答えたそうです。
今やフライパンは一家に一枚以上ある、お料理の必需品とも言えるアイテムになりました
フライパンと一口に言っても、鉄やステンレス、銅、アルミニウム、チタンと素材に違いがあり、さらにコーティングもフッ素樹脂からダイアモンド、セラミックといろいろな種類があります。
素材とコーティングによって価格はもちろん、重さや強度、耐久性が変わるため、私もどれにしようかと購入時には頭を悩ませます。
しかし、大きさについては、私は迷うとことはありません。
今は直径28cmの大きい物と、直径20cmの小さい物を使い分けています。
直径28cmのフライパンは、大きめの食材や数人分を一度に調理したいときに便利です。
例えば、我が家は5人家族なのですが、ハンバーグを一度に5つ焼こうと思ったらそれなりの大きさがなくてはいけません。
しかし私は小柄なので、大きすぎると扱いづらくなってしまうのです。
そこで、いろいろ使ってみて28cmに落ち着きました。
また直径20cmのフライパンは少し深めの物を使用しており、これは一度にギリギリ5個分の目玉焼きができるサイズなのです。
これ以上直径が小さいと、強火にしたときに両脇から炎がはみ出してしまったり、五徳の上で収まりが悪くなったりすることがあります。
どちらの大きさも、ステンレスとアルミの複層構造の物を使用しています。
この2つのフライパンで、大抵の料理が作れてしまいます
炒めたり焼いたりのみならず、厚みのあまりない物ならば揚げ物もできます。
大きいサイズのフライパンなら、大きなロースカツが一度に2枚揚げられるのでとても便利
しかもぴったりした蓋を持っていれば、煮込み料理や炊き込みご飯、蒸し物だってできてしまいます
気が付けば数日はフライパン調理だけ、ということも。
ちなみに、専用の蓋でなくても大丈夫。
フライパンの直径に合うサイズの鍋蓋が家にあれば、それを使い回しても良いのです。
また蓋はガラスだと中が見えるので多少便利ですが、ひょいっと蓋を開ければ中が簡単に確認できるので、わざわざガラス製を新調しなくても大丈夫
実際に私は、大きいフライパン用の蓋は手持ちにちょうど良いサイズがなかったので新たに買いましたが、小さいフライパンは手持ちの鍋蓋を使い回してフル活用しています
たまに特集記事等のお仕事で、「フライパンだけでできる簡単レシピ」などのお題を頂くことがあります。
不思議なことに「フライパンで作る」という言葉には、手早く比較的簡単にできるイメージがあるようです
そのためこういったお題のリクエストを頂くのですが、レシピを紹介する身としては、どんなレシピにしようか迷ってしまいます
なぜなら、フライパンでできない料理の方が少ない気がするため、フライパンだけでできるお料理と限定しても多種多彩にあるからです。
「揚げ物もフライパンなら気軽にできるかしら?煮込み料理も簡単?うーん……」と、悩むこともしばしば
天ぷら鍋や煮込み鍋とフライパンを比較したとき、実際にはその調理手順自体はさほど変わらず、難易度に大きな違いはありません。
後片付けを取ってもどちらも調理器具ひとつなので、とりわけどちらが大変ということもないと思います。
しかし、使い慣れた「フライパン」で作ることで、安心感が生まれ難しさのハードルを下げてくれているのかも知れませんね
そう思うと、フライパンは本当に頼れる身近な相棒です
さて今回はそんな頼れる相棒、フライパンを使った「豚肉と新ジャガの味噌煮込み」をご紹介します。
今が旬の新ジャガは、皮が薄いため剥かずにそのまま調理します。
20cmサイズの少し深めのフライパンを使って作っていますので、調理の際は参考にして下さいね
ごはんに抜群に合うおかずですので、ぜひお試し下さい