こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
「薬食同源」という言葉を、聞いたことがありますか?
人間が健康を維持するために、薬と食品が同様の効果を持つことを意味しています。
大病になる前段階の体調が崩れている状態を、東洋医学では未病と言います。
未病のときに摂取する物は大切で、身体が元の状態に戻れるかどうかを大きく左右します。
薬食同源は、韓国料理の基本概念。
季節、体調に合わせた多種多様の韓国料理は、健康食品と言えます。
例えば、日本で人気の韓国料理のひとつにサムゲタンがあります。
サムゲタンはひな鶏のお腹に餅米、ニンニク、韓方食材でもある高麗人参やナツメを詰めて、コトコトと煮込んだ夏の定番料理。
熱々のサムゲタンを夏に食べるのが、特に良いとされています。
その理由のひとつは、暑いときに熱い物を食べて体調を整えるという考え方。
そして、サムゲタンの素材はどれも滋養強壮の効果があり、夏バテ回復に威力を発揮します。サムゲタン自体が、薬になります。
また、メイン料理の前に出るバラエティ豊かなおかず類。
ナムル、キムチなど、炒め煮(ジョリム)など、素材は野菜が中心です。
野菜を多く摂取できる点も、韓国料理の魅力と言えます
とは言っても、薬だから食べなくては!という義務が伴えば、それがストレスですよね?
まずはおいしく食べること。それが、薬食同源の第一歩だと思います