こんにちは、料理家の野上優佳子です。
よく知っているつもりのことが実は知らないって、よくあります。
「菠薐草」もそのひとつ。
先日、漢字検定1級の母から聞かれ、読めなかった漢字です。
正解はホウレンソウ。
確かに、漢字でみかけることは皆無に近い言葉です。
ちなみに、同じ「菠」を使う言葉には「菠萝蜜」があり、これはパイナップルのことだそう。
昔から鉄分豊富、栄養があると名高いホウレンソウですが、原産国はペルシャ(イラン)。
「菠薐」は中国語でペルシャを意味するそうで、なるほど納得
西洋と東洋、2つの道を築きながら世界に伝えられ、日本に入ってきたのは江戸初期と言われています。
私たちがよく見かけるホウレンソウは、3種類。
ゆがいて食べる、ギザギザと丸い葉が混ざっている物が最もポピュラーで、今が旬です。
茎も葉も薄く小ぶりな物は、「サラダホウレンソウ」などと言う名前で販売されています。
これから冬場に登場するのは、茎がなくて葉が大きくて深い緑で肉厚な「縮みホウレンソウ」。
その名の通り、葉が縮みあがっていて、とても甘くておいしい!私が大好きな野菜のひとつです
さて今回は、旬の最もポピュラーなホウレンソウを使って、とてもさわやかなソースを作ります。
原産国地域のトルコやギリシャでは「ハイダーリ」と呼ばれるとても一般的なもので、水切りしたヨーグルトをベースにしたディップをアレンジしました。
パンに付けてもよし、ゆで野菜やお肉のソースにしてもよし、日本人の口にもよく合うので、ぜひお試し下さいね