こんにちは。
料理家の野上優佳子です。
もうすぐ母の日ですね
皆さんはどのように過ごされますか。
毎年私は、妹と一緒に母にささやかな贈り物をします
母の喜ぶ姿を思い浮かべられる、とても楽しいイベントです。
母の日と言えばカーネーション がつきものですが、
その香りを試したことはありますか?
実はカーネーションの香りは、スパイスの「クローブ」に似ている、と言われています。
それはカーネーションの学名「Dianthus caryophyllus」からも分かります。
「Dianthus」はナデシコ、「caryophyllus」は丁字、つまり『クローブ』のことです。
カーネーションは観賞用としても大変古い歴史を持っていますが、
強い香りを持つハーブとして食用や薬用としても愛されて きたのでした。
「クローブ」は釘型のスパイスで、和名は丁字(ちょうじ)。
チョウジノキの花の蕾を乾燥させたものです。
その香りは甘く強烈で、刺激的と感じる人も。
肉の臭み消しに抜群の効果を発揮し、煮込み料理に入れたり、ブロック肉をローストするとき、肉に差し込んで焼いたりします。
数個で十分な香りがあるので、あまり使いすぎないことです。
また加熱したあとでも固くておいしくないので、直接食べないように気を付けましょう。
ちなみにこの香りは「オイゲノール」という成分で、ローリエやシナモンなどにも含まれているものです。
殺菌・防腐・麻酔効果があり、日本でも武士が刀剣類の錆び止めに丁字の精油を使ったという歴史もあります
実に古くから、私たちの生活にとてもなじみのあるスパイスなのですね。
さて今回は、このクローブを使った煮込み料理「牛肉とパプリカの煮込み」をご紹介します。
美しい赤色を演出するスパイス、パプリカもたっぷり使い、お肉をおいしく頂きます
ぜひお試し下さいね