こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
和食の煮物や汁物のベースと言えば、かつおぶし、昆布、煮干しで取ったダシが多くを占めますよね
韓国の場合、昆布や煮干し以外に、メイン材料から出る旨味を活かした料理が豊富です。
中でも牛肉をコトコトと煮出して作るスープは、よく使われます。
これを「肉水(ユクス)」と言います
さっぱりとした旨味とコクがあり、スープで使用した肉も味付けをして、最後まで食べきるのが韓国流
無駄がないんですね。
韓国料理と言うと焼肉が真っ先に思い浮かぶことでしょう。
実際、韓国人は日本人よりも肉の摂取量が多いと思います。
古代は狩猟で食生活を支えていましたが、三国時代には馬、牛、豚、鶏などを飼育
交通手段として利用し、家畜の皮で服を作って寒さをしのぎ、食料にしました。
しかし、高麗時代は仏教の影響で肉食が禁止により、菜食中心となった食生活に。
その後、モンゴルから「牛肉を煮込んだスープ」が高麗時代後期に入り、改めて肉食中心に移行したと言われています
さて、肉水(ユクス)で代表的な料理と言えば「冷麺」。
トンチミという水キムチの汁と肉水(ユクス)を合わせて味付けした物が、冷麺のスープになります。
適度な酸味のある水キムチの汁は、肉水(ユクス)との相性バッチリ
麺を作るのは難しいですが、冷麺スープは手作りできるんですよ。
機会があったら、作り方を改めて取り上げたいと思います。
本日は肉水(ユクス)を使った「牛肉とダイコンのスープ」をご紹介致します
化学調味料を一切使用していないスープなので、肉本来のおいしさを味わって下さいね。