こんにちは、料理家の野上優佳子です
今年は暑くて長い夏ですが、夏バテなどなさっていませんか
暑いときに食べたくなるのが、エスニック料理
辛さや香りがたまりませんね
ところで、「エスニック料理」って何気なく使っているけど、実際どういう意味なのでしょう
そもそもエスニックとは英語の【ethnic】が由来となっています。
辞書を見ると、「民族の、民族的な、(少数)民族〔種族〕に関する、異国の」といった意味があります。
英語の【ethnic foods】で料理関連のサイトを見てみると、ネイティブアメリカンの料理をはじめ、メキシコやイタリア、エジプト、アイルランド、ドイツ、インド、タイ、中東、中国、日本、中南米からヨーロッパ、アジア、アラブ、アフリカ大陸など自国以外の様々な地域の国の料理が紹介されています
一方日本で言う「エスニック料理」とは…。
皆さんはどの国を思い浮かべますか?
やはり、タイやベトナム、インドネシア、マレーシアなど東南アジアの国々が最初に挙げられます
インドをはじめとする南アジア料理、トルコやイラン、モロッコなど中近東の料理もそうですね。さらに加えるなら、アフリカ料理もでしょうか。
調べてみると日本では明確な基準はないそうで、自国以外の料理というよりは、中国以外のアジア圏の料理を総じて「エスニック料理」と呼んでいるようです。
面白いのは、イタリアやフランスなどのヨーロッパ圏の料理よりもアジア圏の方が距離や文化的に近いにもかかわらず、「異国の」料理として日本では漠然と認知されているということです
庶民に外国料理が普及したのは明治維新が大きな契機と言えるでしょう。文明開化により、肉食を取り入れた洋食文化が浸透し始め、大正時代には中国料理、さらに昭和の第二次世界大戦後には朝鮮料理が普及しました。
さらに、高度成長期真っ盛りの1969年には、新宿・中村屋にフランス料理・中国料理・インド料理のメニューを揃えた「民族レストラン」もオープンしました。
そしてアジアへ渡航する観光客の増加により、平成元年頃には一気にエスニック料理のブームが到来し今に至ります。
世界屈指の豊富な外食文化を持つ日本ゆえに、家庭料理にもそれが反映され、私たちは日頃から様々な味を楽しむことができるのですね
さて、本日は辛みと酸味を利かせた「エスニック風シーフードサラダ」をご紹介します。
夏バテ解消にぜひ、お試し下さいね