こんにちは!料理研究家の吉田由子です。
冷たい「ざるそば」が、おいしい季節になってきましたね
「そば」といえば日本の食べ物というイメージがありますが、実は、「そば」はアジアやヨーロッパでも栽培されている世界的な作物なんです。
「そば」の原料である、そばの実を挽いて粉にしたものを、「そば粉」といいます。
今回は、このそば粉を使った、フランスのブルターニュ地方の郷土料理『ガレット』をご紹介します。
『ガレット』とは、フランス語で「薄く丸く焼く」という意味があります。
その名のとおり、そば粉で作った薄くて丸い生地に、さまざまな具をのせて食べます。
「ガレット」と「クレープ」の違いをおおまかに説明すると・・・
「ガレット」は、そば粉を使った塩味の生地
「クレープ」は、小麦粉を使った甘い生地
・・・という感じで、使い分けられているようです。
ちょっとおしゃれで、おいしいガレットですが、栄養的にもとても優れた食べ物なんです。
そば粉をそばにする段階で、そば粉の栄養は失われ、ゆでたそばの状態では1/5程度にまで減ってしまっています。
そば粉をそのまま食べることができるガレットは、そばの栄養を余すことなく摂ることができる理想の食べ方なんです。
そば粉は、薄力粉に比べビタミンB1・B2・ナイアシンなどのビタミンB群が豊富に含まれています。
特に、ビタミンB1はエネルギー代謝を良くするので、疲労回復ビタミンと呼ばれており、これから夏場にかけては夏バテの防止に効果があります。
また、カルシウム・鉄分・カリウムなどのミネラル、食物繊維も豊富。
さらに、ポリフェノールの一種で、動脈硬化や高血圧を予防し、アンチエイジング(老化防止)効果も期待できるルチンも豊富に含まれています
前の晩に生地を混ぜておけば、食べる直前に具をのせて焼くだけなので、朝食にもぴったり
朝食の新定番に、いかがですか?