こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
日本で端午の節句と言うと、新暦5月5日に行なう男子の成長祈願のための節句ですよね
韓国で端午の日は旧暦5月5日となり、その年の豊作を祈願する日。端午の日のことを、韓国では「スリナル」と言います。
ご参考までに2014年の旧暦5月5日は、新暦で6月2日となります。
その歴史は古く、もともとは紀元前の中国で行なわれていた祭祀です。その後、朝鮮半島に伝わりました。
時代は4〜7世紀頃。三国時代の新羅(シイラ)の歳時節日で、尊ばれていたそうです。
旧暦5月5日、一番太陽の光が強いと思っていた朝鮮の人たちは、豊作を祈願する日としました
この日はよもぎを摘み、車輪の形をしたお餅を作りました。
このお餅は現在も引き継がれていて、車輪餅(スリトク)と言います。
よもぎは、朝鮮半島の神話にある壇君の母親が食べた物なので、神聖化されています。
※檀君:13世紀末に書かれた「三国遺事」に登場する、古朝鮮の伝説の王。
さらに、災厄を払う野草とも言われていたので、豊作を願う端午の食材にはうってつけでした。
日本と似ている点と言えば、菖蒲を取り入れること。菖蒲も厄よけの意味がありますとは言え、日本では菖蒲を入れたお風呂を楽しみますが、韓国は菖蒲を張ったお湯で洗髪します。この違いはと言うと、ほとんどの家庭では浴槽に入らず、一年中シャワーのみだからです。現代では韓国の各地で端午のイベントが行なわれ、初夏の風物詩を楽しむ人で賑わいます
さて!本日は、 「よもぎの焼き餅」のレシピをご紹介します。
車輪餅は型がないと難しいので、よもぎを使って手軽に作れる物を選びました。