こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。真夏になると、夏バテで体調を崩す方が見受けられます。
そもそも、夏バテはなぜ起こるのでしょう?
気温の高い環境にいると、人は体温を一定に保つべく相当なエネルギーを消費します。その負担が大きくなると、体にこもった熱を排出できず、疲労を感じ、胃腸の働きが悪くなります。
この状態が続くことを「夏バテ」と言います
以前にもお伝えしましたが、韓国では暑いときに熱い物を食べて体調のバランスを維持します。
「以熱治熱(イヨルチヨル)」と言って、熱を以て熱を治めると言う考え方ですね
日本では丑の日にうなぎを食べるように、韓国では三伏(サムブク)には参鶏湯(サムゲタン)を食べる習慣があります。
参鶏湯は、漢方と丸鶏をじっくり煮込んだスープです。当然ながら、夏バテ防止に漢方は有効ですが、メイン食材である鶏肉にも薬効があります。
鶏肉は体を温める性質を持ち合わせます。
特に胃腸が冷えて十分に機能していない場合は、その機能を回復させます。
さらに、落ちていた気力や不足していた血液を補うので、疲労回復にも効果を発揮。鶏肉は他の動物性タンパク質よりも消化しやすいのも特長です。
また女性にとって嬉しいのは、シワを防止し、肌に艶を出すコラーゲンが鶏肉に含まれていること。特に、手羽や皮の部分に多く含まれています。鶏肉をまるごと食べることで、健康と美容の両面にメリットがあります
コラーゲンはビタミンCと一緒に摂取しないと、十分に働きません。
このため、参鶏湯とダイコンや白菜のキムチをセットで摂ることが多いです。
ちょっと体力が落ちそうだなと感じたら、食事に鶏肉を取り入れてみて下さいね。
それでは、本日の一品! 「鶏の冷製スープ」です。
鶏肉は温性のため、冷たい料理に仕上げても、完全に体を冷やすことはありません。
レシピには入っていませんが、素麺を入れるのもおすすめです