こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国ドラマを見ていると、食事のシーンがとても多いことに気が付きます。
中でも「ワカメスープ」が食卓にのぼるシーンをよく見かけます。
韓国では必ず、お誕生日にワカメスープを頂きます。
それは、産んでくれた母親への感謝の気持ちが込められているのですが、なぜワカメスープなのでしょう1596年に中国で上梓された「本草綱目(ほんぞうこうもく)」では、高麗のワカメについて「米のとぎ汁に浸けて塩味を抜き、スープを沸かす。粟飯や白米飯と食べるとたいへん良い」と言う記述があります。
このようにワカメを食する歴史は、古くから存在したと思われます。
また、1787年に出た「攷事十二集」という本に、ワカメが海菜と表現され、産婦はワカメを食べると記されていました。
その習慣が現代までも受け継がれていて、産後の女性は1ヵ月程、毎日ワカメスープを頂きます。
ちなみに、このワカメスープは本人以外の家族が作ることになっていて、出産を控えた家庭では、材料を前もって準備しておきます。
出産は女性にとって体力の消耗が激しく、大量の血液が排出されます。ワカメに含まれる鉄分は造血の働きがあり、血液をサラサラにしてくれる効果があると言われています。
また、骨を丈夫にするカルシウム、デトックスに良い食物繊維、さらに免疫力をアップするビタミンなども豊富です。
そのようなことから、産後の肥立ちに良いとされています。ワカメパワーで体調が良くなり、子育てに励むことができるのですね
もちろんワカメは誰にとっても栄養価の優れた食材。バリエーションを考えて、日々の食事に取り入れたいですね。
それでは、本日のレシピはワカメスープです!とご紹介したいところですが・・・
少し目先を変えて『ワカメチヂミ』をご紹介致します。
今回使ったワカメは韓国で購入した物で、豊かな磯の香りも楽しめました
ワカメは常備しているご家庭が多いと思いますので、ぜひお試し下さい。