こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
8月のお盆は、どのように過ごされましたか?
私はお盆休みを利用して、引越作業に追われていました。
韓国は旧暦が基準となっているため、今年は旧暦8月15日にあたる9月8日が、お盆になります。韓国語では『秋夕(チュソク)』、または『ハンガウィ』と言います。
秋の収穫に感謝するため、新羅時代(356年〜935年)に始まったとされており、かつては相撲大会や盛大なお祭りが開催され、お酒と食べ物を楽しんだそうです
今ではお正月と並ぶ祝日で、親族が故郷に集まって、お墓参りをするなど先祖供養をします。
チュソクの前のデパートや大型スーパーは活気に包まれます。
贈答品の特設コーナーが設置されるので、帰省用にお土産を買う人々で混み合います
売れ筋は、果物や海苔などの食べ物、洗剤などの実用品など。すぐに使える物が、相手から喜ばれるんですね
そして、チュソク当日を挟んだ前後がお休みになるため、休日の前は帰省ラッシュで、高速道路は渋滞、主要駅は大勢の人でごった返します。
やっとの思いで帰省しても、のんびり過ごすことはできません。
その家のお嫁さんは、先祖供養の祭祀である茶礼(チャレ)のために、市場へ食材を買い出しに行き、大量の食事を作らなくてはなりません
重労働のため、チュソクが終わってから体調を崩す方もいるとか
さて、チュソクに欠かせない物と言えば、『松餅(ソンピョン)』と言うお餅です。
(松片とも書きます。)
これはうるち米の粉と水を練ってまとめ、ゴマや豆などを餡にして半月の型にし、松葉を入れて蒸し器で蒸し上げます。
松葉を入れる理由は、香りづけの他に殺菌作用があると言われています
今ではなかなか手に入らないこともあり、松葉を使用せずに蒸すことも。
最近の松餅はバラエティに富んでいて、花のような形だったり、飾りが付いていたりと、見た目に可愛い物がたくさんでています
松餅には言い伝えがあり、うまく作れた女性は可愛い女の赤ちゃんに恵まれると言う物。
チュソクのときは、松餅を上手に作れるかどうか、親族でワイワイするのが楽しみのひとつでもあります。
それでは本日のレシピをご紹介します。
もちろん『松餅(ソンピョン)』です。今回は、二種類のお味を楽しんで下さいね。