こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
10月3日は韓国の祝日のひとつで、開天節(ケチョンジョル)という建国記念日なのです。
これは檀君(タングン)神話という韓国(朝鮮)の誕生にまつわる神話に基づき、天に対して感謝する日であり、新しい穀物を神に捧げて感謝する日でもあります
檀君神話と聞いても、日本人にはあまりピンときませんよね。
そこで檀君神話を簡単にご紹介します
大昔、天で暮らしていた神の子どもである王子・桓雄(ファンウン)が、人間界を治めるために白頭山(ペクトゥサン)の神檀樹に降りてきました。
このとき、桓雄は一匹の虎と一匹の熊に出会います。
彼らは桓雄に「私を人間にして下さい」と訴えました。
そこで桓雄は、ひと束のヨモギと20個のニンニクをそれぞれに与え、「これらを食べて洞窟の中だけで100日間過ごせたら、人間にしてあげよう」と約束します。
しかし、虎はすぐに我慢の限界が訪れ、洞窟から逃げ出してしまいました。
一方、桓雄から与えられた試練を耐え抜いた熊は、100日後に洞窟から出ると美女になり桓雄と結婚しました。
そして、二人の間に生まれたのが壇君です。
その後、紀元前2333年に檀君が建国したのが、韓国初の民族国家である古朝鮮であったと言われています。
この伝説を受け建国記念日である「開天節」が設けられましたが、実はこの名で祭礼儀式を行なうようになった歴史はあまり古くありません。
1900年頃に檀君を崇める宗教団体が旧暦の10月3日を「開天節」として祝い始め、その後1919年に樹立された大韓民国の臨時政府も記念行事を開催。
大韓民国が正式に誕生した1949年に、民族的アイデンティティーとして認識するため、新暦の10月3日に「開天節」が制定され建国後初の祝日となりました。
しかし歴史的には、10月3日は開天節としてではなく、収穫の大切な時期である「サンダル(上月)」(正確には10月上旬をサンダルと呼びます)を重要視してきたのです。
さて今回は神話にも登場したニンニクを存分に味わえるレシピ、「ニンニクの揚げ物」をご紹介します。
ニンニクは韓国の代表的な食材であり、韓国料理の大半に使われています。
そのため、韓国人はニンニクを一日一粒以上食べているとも言われているのです。
ニンニクは丸ごと加熱すると、お芋のようにホクホクとしておいしいのですよ
韓国の焼き肉屋さんに行くと、小さなステンレス容器に油とニンニクを入れて、焼き網の上で揚げてくれます。
シンプルですが、食べ始めると止まりません
ご家庭で手軽に作れるものとなっていますので、ぜひお試し下さい