こんにちは、料理家の野上優佳子です。
前回に引き続き、ベルギーの食についてです
今回はベルギーのスイーツ事情をご紹介します。
美食の国として有名なベルギーは、お菓子の種類も豊富です
チョコレートを筆頭に、キュベルドン(鼻をかたどった三角錐の砂糖菓子)や、アントワープセ・ハンチェ(伝説の巨人の手をかたどったチョコレートやビスケットなど)、アーモンドの香り豊かなマッテンタルトなど。
数え上げたらキリがない程に、スイーツが充実しています。
ベルギーの数あるお菓子の中で、日本人に一番メジャーな物と言えば「ワッフル」ではないでしょうか。
実際に、ベルギー国内には多数のワッフル屋さんが存在します。
しかし実は一口にワッフルと言っても、ベルギーでは2種類の物が食べられていることをご存じですか
ひとつは、メレンゲを生地に使ったブリュッセルワッフル。
長方形で表面さっくり、中はふわっとした口当たりです
甘みの少ない生地のため、粉砂糖をかけて食べますが、生クリームやフルーツをたっぷり載せることもあります。
ブリュッセルワッフルは前回のブログでもご紹介しました通り、創業1839年のゲントという町にあるティーサロン・MAXが発祥です
しかしそのシェフが「ゲント」という地名よりも、「ブリュッセル」の方が有名だし高級感があるとあえてそう名乗ったという、ユニークな由来があります
もうひとつは、リエージュワッフルです。
こちらは楕円形または円形に焼かれている物が多く、ブリュッセルワッフルに比べると厚みがあって小ぶりです。
もっちりと弾力ある食感で、甘みもしっかりとあります
このリエージュワッフルの特徴は、上にかかったパールシュガーです。
パールシュガーとは日本で言うザラメのような砂糖のことで、焼いたときに熱で溶けたシュガーから、カラメルのような香ばしさが立ち上り食欲をそそります。
また食べると、溶けきらなかったシュガーがカリッとした歯ごたえを生み、もっちりとした生地の良いアクセントに
発祥はその名の通り、リエージュという町で、18世紀にこの地がかつて司教領だったときの王子が、料理番にリクエストし生み出されたと言われています。
上記2種類に共通するのは、碁盤の目のようなワッフルメーカーで焼くということ。
ワッフルと言えばこの形ですが、もともとは蜂の巣を模した形で、生地への熱伝導率が良いためこの形となったそうです
それぞれ、味わいも魅力も違うワッフルです。
機会がありましたら、どちらも食べてみて下さいね
それでは今回は、「ブリュッセルワッフル」のレシピをご紹介します。
甘みが少なく、外はカリッと、中はふわっとしたブリュッセルワッフルは、大人から子供まで大好きな味わい
粉砂糖やシロップをかけるだけでも良いですし、たっぷりとフルーツやクリームを添えてトッピングを楽しんでも良いですよ
ちなみにこのレシピには、我が家が鉄製のガス焼き用直火式ワッフルメーカーを使用しているため、直火式ワッフルメーカーの調理方法を記載しています。
もちろん、電気式のワッフルメーカーで焼いてもOKです。
ぜひお試し下さい