お弁当に関する取材を受けることがとても多い私ですが、中でも「忙しい朝に短時間でお弁当を作るにはどうしたら良いか?」という質問をよく受けます。
お話を伺うと、お弁当を作るときの「時間がかかって苦手だと思うポイント」は人それぞれ違うので、なかなか一言では答えられないのが正直なところ。
しかし、お悩みを大きく分けると
・ 献立を考えるのに時間がかかる

・ 調理そのものに時間がかかる

・ うまく詰めるのに時間がかかる

この3つに分けられるようです。
今回は、特に多い「献立を考えるのに時間がかかる」というお悩みの対処法をご紹介します

私が実践している方法は至ってシンプルで、「お弁当に詰める物をあらかじめ決めておく」ということです。
これは、献立そのものを決めておくという意味ではありません。
お弁当は、肉か魚のどちらかをメインのおかず(大抵は焼いた物)とし、他に野菜か乾物で作った煮物を1品、野菜の和え物か炒め物を1品、計3品を入れると決めておきます。
この3品で物足りなければ卵焼きを加え、計4品のおかずを入れると考えておけば良いでしょう。
また、お弁当の中身に「白、黄、緑、赤、黒または茶」といった5色の色彩が入っていると、見た目にもおいしそうなお弁当になります。
仮に、ご飯=白、卵=黄色、メインのおかず=茶の3色にすれば、あとは冷蔵庫の中にある、緑や赤の色味になる野菜を選んで、煮物か和え物、炒め物にするだけです。
緑色の野菜はたくさんありますが、赤色の野菜と言うと限られますので、「ミニトマト1個入れてあげれば良し」と、覚えておけば気楽ですよ
いかがでしょうか?
食材と調理法、色合いを決めておくと、具体的なイメージに結び付き、少しは献立を思い付きやすくなりませんか?
そうは言っても・・・・。
そんなにあれこれ考えるのはやっぱり大変!というときは、「1品弁当」にするという奥の手もあります
おかずが1品しかなくても、ご飯の上に何かを乗せれば「丼物」になりますし、パンで何かを挟めば「サンドイッチ」になります。
我が家でも忙しいときは手抜きして、作り置きのチキンカツとキャベツを挟んだだけのサンドイッチ弁当にしますが、案外家族には喜ばれたりします
例えば、ちょっとお高いハムやチーズ、ロマネスコ(西洋野菜でカリフラワーの一種)のような珍しい野菜を茹でてライ麦パンで挟んだサンドイッチは、手間のかかるお弁当よりも「おしゃれだね!」「かわいい!」なんて好評を得ることもあります
1週間毎日、数品のおかずを詰めたお弁当を作らなくてはと気負わずに、週に2日ぐらいは1品弁当で気楽にいきましょう。
さて今回は我が家の忙しい日の定番、「1品弁当」にもできる「モンティクリスト」をご紹介します。
モンティクリストとは、甘くないフレンチトーストで、カナダでは定番の朝食メニューです。
フライパンひとつで手軽に作れますので、ぜひお試し下さいね