こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
初夏になると、韓国のスーパーや市場には黄色いマクワウリが並びます。
マクワウリは韓国語で「チャメ」と言い、夏によく食べられる国民的なフルーツです。
マクワウリは、日本でも古くから食べられており、2世紀頃から現在の岐阜の辺りで栽培されていたことが確認されています。
しかし、近年マクワウリよりも甘いメロンが手頃な価格で食べられるようになり、マクワウリの生産量は少なくなりました
一方の韓国では、みずみずしい果肉やサクサクとした食感、適度な甘さが韓国人の嗜好に合うようで、今もなお市場に多く出回っています
マクワウリの特産地は、韓国南東部に位置する慶尚北道(キョンサンプクド)の星州(ソンジュ)で、韓国内の生産量の7割が星州産です
星州がマクワウリの生産に適しているのは、洛東江(ナクトンガン)という川のお陰で肥沃な大地が広がっており、周囲を山に囲まれた災害の少ない環境だからです。
マクワウリは、おいしいだけでなく健康にも良い成分を含んでおり、薬膳的に見ると、性質は「寒性」。
体の中の熱や暑さを取り除く作用があるので、暑くて食欲が落ちる夏バテのときにおすすめです。
また水分が多いので、喉の渇きを抑えてくれます。
続いて栄養的に見ると、成分のほとんどは水分ですが、抗酸化作用のあるビタミンCと、整腸作用のある食物繊維を豊富に含んでいます。
先に記した通り体を冷やす効果があるので、冷え性の方はたくさん食べるのは控えた方が良いでしょう
さて、韓国でのマクワウリの食べ方はというと、食べやすいサイズに切ってそのまま食べるのが一般的ですが、皮はむくものの、種は取り除かずに食べる方もいるようです
マクワウリの種は品種が似ているメロンなどより小さく、口の中に残りません。
私も、種ありのまま食べたことがありますが、思った程気にならなかったので、興味のある方は試してみて下さいね
近年では韓国から日本へマクワウリ(チャメ)の輸出量を増やそうと「韓国産ゴールデンメロン」という名を付けて売り出しています。
日本のゆるキャラブームを受けてか、PRにおちゃめなフルーツ「おチャメちゃん」というキャラクターを作る程、力を入れているようです
韓国系のスーパーでは当たり前のように見かけますが、これから日本のスーパーでも、パプリカやキウイ同様、「韓国産マクワウリ(チャメ)」が買えるようになるかも知れませんね
それでは本日のレシピ、「マクワウリのピリ辛和え(チェメムチム)」をご紹介します。
フルーツの甘さと唐辛子の辛さの組み合わせが、意外にマッチします
サラダ感覚で頂けますので、お試し下さい