こんにちは!料理家のひろろこと竹内ひろみです。
暑い夏は程良い酸味と塩気のある、さっぱりとした「ぬか漬け」がより一層おいしく感じられます
ぬか漬けは「ぬか床」という味噌のような物に野菜などを漬け込んで作られる、日本を代表する漬物のひとつです。
ダイコンやナスの漬物などで、皆さんも一度は食べたことがあるのではないでしょうか
このぬか床に欠かせないのが、玄米を精米する際に出る「米ぬか」です。
米ぬかは夏に補いたい栄養素が豊富なため、この時期にピッタリの食材なのです
また、米ぬかには、ぬか床にする以外にもたくさんの使用用途があり、活用しなくてはもったいない注目の食材でもあります。
そこで今回は、米ぬかについてご紹介します
米ぬかとは玄米を精白(せいはく)するときに出る、果皮や表皮、胚芽のことです。
玄米にはビタミンB1をはじめとしたビタミン類や食物繊維、ミネラル類などの栄養素が含まれていますが、これらの多くが表皮、胚芽……つまり米ぬかに含まれているのです。
しかしこのように栄養価が高いと言われる米ぬかには独特の風味があり、そのままだとあまりおいしくはありません
そのため、一般的にはそれらを取り除いて食べやすい状態(精白)にし、私たちはお米を食べているのです。
ですが、食事に米ぬかを取り入れることで、玄米を常食しなくても、一物全体食(いちぶつぜんたいしょく/野菜の皮や、精白しない穀物、小さい魚を丸ごとなど、食材を丸ごと使用すること、頂ける部分はすべて頂くこと)になるので、手軽にビタミン類や食物繊維、ミネラル類などの栄養を摂ることができます。
実は米ぬかはちゃんと処理をすれば、おいしく頂ける食材なのですよ
●お料理への活用方法
香ばしい香りがするまで5〜8分程度、軽く乾煎りしてから調理するのがおすすめです。
この一手間をするだけで特有のにおいがなくなり、使いやすくなります
また乾煎りした物は、密閉容器に入れて冷蔵庫保存で1週間ぐらい日持ちしますよ
クッキーを作るときに入れてみたり、細かくしたナッツ類に合わせてサラダに振りかけたり、パン粉に混ぜたりと、少し加えると風味、甘みがプラスされ、おいしさがアップします
加えすぎてしまうと米ぬかの味が強調されてしまうので、隠し味程度に加えることがポイントです
●美容用品としての活用方法
ぬか漬けをしている方は分かるかと思いますが、ぬか床を毎日かき混ぜているとなんとなく手がすべすべしてきます。
これは米ぬかに含まれるビタミンB群が肌の調子を整え、鉄分が代謝を促し、カルシウムが肌の抵抗力をアップさせる働きがあるとされているためです。
その効果に着目し、米ぬかを利用した基礎化粧品が登場しています。
米ぬかを美容用品として使う場合は、米ぬかに小麦粉と水を混ぜてぬかパックにしたり、布で包んで水でぬらして石鹸代わりにし洗顔したりが一般的です。
肌が弱い方には刺激が強い場合があるので、必ず顔に浸ける前に手や足で試してから使用して下さい
●お掃除用品としての活用法
米ぬかには油脂分が含まれているので、食器を洗うときに使うと、油汚れをきれいに落とすことができます
また米ぬかを布袋に入れ、ワックス代わりに木製の床や板の間を磨けば、ツルツルピカピカにもなりますよ
消臭効果もあるので、袋に詰めて冷蔵庫や靴箱に入れておくのも良いでしょう
この他にも米ぬかにはいろいろと使用用途がありますので、ぜひぜひ活用してみて下さい。
ちなみに使用する米ぬかですが、農薬がたまりやすいのがぬかの部分なので、購入されるのであれば、無農薬の米ぬかがおすすめです。
我が家は玄米を購入し、用途に合わせて精米して使っているので、精米ごとに米ぬかかが出るため、いろいろなことに活用しています
家で米ぬかが出ないといった場合は、インターネットやお米屋さんなどで手に入れることが可能です。
ぜひ皆さんも、米ぬかを活用してみて下さいね
それでは今回は、栄養たっぷりの米ぬかをクラスト生地に使った、「ぬかクラストのチーズケーキ」をご紹介します。
米ぬかをクラスト生地に混ぜることで、栄養価もコクもアップしたチーズケーキは、濃厚でもったりとした味わいに
大人から子どもまでおいしく頂けるチーズケーキですので、ぜひお試し下さい。