こんにちは!
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
実りの秋も深まり、新米が続々と市場に出回る季節になりましたね。
新米はご飯そのものがおいしいので、シンプルにお米の味が分かる食べ方が良いですよね
例えば、「卵かけご飯」。
甘味のある新米とトロトロの卵の食感で、もうお箸が止まりません
最近は、インターネット通販などで様々なブランド卵を購入できるようです。
こだわりの卵を取り寄せて、ちょっぴり贅沢な卵かけご飯を楽しむ方も多いのだとか。
中には、1個700円以上の高級卵もあるそうです
お安い卵とどんな違いがあるのか、ちょっと気になりますね。
さてそんな卵ですが、身近なスーパーの店頭では、殻が白い卵と褐色(赤っぽい)卵が売られていますよね。
この色の違いは何か、疑問に思ったことはありませんか?
そこで今回は、「卵の色の秘密」をご紹介します。
卵の殻の色は、一般的にニワトリの種類(鶏種)によって決まります。
羽毛が白いニワトリは白い卵(白玉)、羽毛が褐色または黒っぽいニワトリは褐色の卵(赤玉)を産みます。
白玉より赤玉の方が高価なことが多いので、2つの卵は栄養面に違いがあると思われがちですが、実は栄養価は同じです
この価格の違いは、卵1個を生産するコストの違いなのです。
赤玉を産むニワトリは、白玉を産むニワトリよりも体が大きく、餌がたくさん必要な割には産む卵の数が少ないため、値段が高くなります。
そんなコストのかかる赤い卵ですが、赤玉を産むニワトリは環境の変化に強く、病気に対する抵抗力が強いことや、赤玉の卵が持つ「栄養価が高い」、「高級」というイメージがあるなどの理由で、少々高くても需要があるようです。
その他、卵の黄身も「薄い黄色」と「オレンジがかった濃い黄色」と違いがあります。
色の違いによって栄養やおいしさに差があるという印象を受けますが、こちらも栄養価は同じです
黄身の色の違いは、ニワトリに与える餌の材料に含まれる色素の違いです。
主に米を食べて育ったニワトリの黄身は白っぽくなり、パプリカなどの赤い色素を含む餌を食べて育ったニワトリの黄身はオレンジ色っぽくなります。
「濃い色」の食べ物には、「濃縮」や「熟成」などを連想するためか、白い卵より赤い卵、薄い黄色より濃い黄色がより優れているようなイメージを持ちやすいです。
しかし、卵に関しては色の違いに栄養価の差はありません
覚えておいて下さいね
卵は、そのまま食べたり色々な料理に使ったり、用途が広い食材ですよね
お家の冷蔵庫に常備している方も多いのではないでしょうか。
続いて、知っておくと便利な卵の豆知識をお伝えしましょう
卵を保存するときは、尖った方を下にして置くと長持ちします。
これは、卵の尖っていない丸い方には、気室と呼ばれる空気を取り入れる部分があるためです。
卵は気室を通して呼吸できていると、鮮度が保たれます。
冷蔵庫で保管するときは、ドアポケットに卵を置くような容器が付いていて、そのまま卵置き場として利用する方も多いかと思いますが、冷蔵庫の棚に置く方が、ドアの開け閉めによる衝撃を受けないのでおすすめです。
調理のポイントとしては、ゆで卵にするとき、卵を室温に戻してから沸騰したお湯に入れると良いでしょう
菜箸などで卵を転がしながら、7分で半熟、9分で普通、15分で固ゆでを目安にすると、黄身が中央に集まったきれいなゆで卵に仕上がります。
ゆで上がった卵は、熱いうちに冷水で冷やせば、急激な温度差で白身が収縮し、殻がむきやすくなりますよ
ぜひ、卵の豆知識を活用して下さいね。
さて今回のレシピは、ゆで卵を炒めるというありそうでなかった一品「ゆで卵とキャベツのアンチョビソテー」をご紹介します。
キャベツをアンチョビで炒めて濃い目の味付けにし、ゆで卵入りで食べ応えもあります。
卵のゆで具合を調整して、お好みの固さで作ってみて下さい。
ご飯のお供やお酒のおつまみに、ぜひお試しを