こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
昨年の11月、韓国の南西に位置する全羅南道(チョルラナムド)長城郡(チャンソングン)にある白羊寺(ペギャンサ)を訪れました。
ここは韓国有数の紅葉の名所で、大勢の見物客で賑わっていました。
紅葉も素晴らしい中、背の高い木々を見上げると、そこにはおいしそうな秋の実り。
丸々とした柿がたわわに実っていて、童心に返り木登りしたい衝動に駆られる程でしたよ
韓国も日本と同様に、秋に実る柿をよく食べます
柿の有名な産地は、韓国の東南部にある慶尚北道(キョンサンプクト)の清道(チョンド)。
ここ数年、韓国では種なしの柿が人気で、韓国内で唯一種なし柿を栽培しているのが清道です。
清道産の柿は、少し平たい形をしていることから「盤柿(バンシ)」と呼ばれ、果肉がやわらかく、糖度が高いのが特長です
柿の食べ方は、日本とそれ程変わりません。
とろとろになるまで熟した物「熟柿(ホンシ)」をそのまま食べたり、丸ごと干し柿に加工した物を食べたりします。
また、種なしの盤柿をスライスして作る干し柿もよく食べられています。
丸ごとの物よりも乾燥させる時間が短いため、しっとりとしていて、大きさも食べやすく、小腹が空いたとき手軽につまむおやつにうってつけです
日本で干し柿というとそのまま食べるのが一般的ですが、韓国には干し柿を使った伝統的なデザートがあります。
干し柿を縦に切り開き、開いた面にクルミを載せ、のり巻きのように端から巻いた物を輪切りにする、干し柿のクルミ巻き。
干し柿の上品な甘さとやわらかさの中に、香ばしいクルミのカリッとした食感があとを引きます
その他にも、ショウガとシナモンを煮込んで冷やしたスープに、干し柿を入れるスジョンガという飲み物があります。
スパイシーな香りのスープと、浸してやわらかくなった干し柿をすくって頂きます。
一度味わうとクセになるおいしさです
思い起こしてみると、韓国では日本よりも干し柿を食べる機会が多い印象です。
それを印象付けているのが、干し柿が一年中手に入ること
時季外れでも、スーパーに行くと、冷凍された状態で売っているのをよく見かけます。
日本にも冷凍干し柿はありますが、韓国に比べると少ないです。
もし韓国へ旅行する機会がありましたら、現地のスーパーでチェックしてみて下さいね
それでは、本日のレシピ「干し柿ドレッシングのタイサラダ」をご紹介します。
韓国ではドレッシングにフルーツを使うことが多く、甘酸っぱい味わいを楽しみます。
干し柿ドレッシングは色が鮮やかで、サラダに添えるとぱっと食卓が華やかになるので、おもてなし料理にするのもおすすめです
我が家で好評のレシピを、ぜひお試し下さい