こんにちは、料理家の野上優佳子です。
夏休みが終わりましたね。
今年の夏はものすごく暑くなったかと思うと、秋真っ盛りのような涼しさだったり…。
なんだか、めまぐるしいお天気でした
さて9月9日は、邪気を払い長寿を祈る「重陽の節句」(ちょうようのせっく)があります。
中国の思想の流れを汲んでいて、日本でも古くは奈良時代から菊を愛でたり、菊の花びらを浮かべた杯を酌み交わしたりする習慣があったのだそう。
さてこの菊の花、観賞用もそうですが、食用菊の旬も秋。
産地は、山形県を中心に、東北や北陸となります。
食用菊は主に黄色のものをよく見かけますが、紫色のものもあります。
紫色で最も有名なのが、「もってのほか」と呼ばれるもの。
正式な品種は「延命楽」(エンメイラク)といって、これまたとても縁起の良い名前です。
その名の由来は諸説あり、「もってのほかおいしい」ことから、という説もあれば、「天皇家の紋である菊を食べるなんてもってのほかだ」という説もアリ
食用菊の特徴は、シャキッとした歯ざわりと、さわやかな香りとほろ苦さ。
花びらだけを摘み取り、さっと湯がいていただきます
酢の物やお浸しなどでいただきますが、今回は、白和えに。
食用菊の苦みが気になる方も、白和えにすればまろやかな味わいになり食べやすくなります。
秋らしい、色合いもきれいな一品ですので、ぜひお試しを