2016年6月の記事
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
先日、スーパーで立派な新ショウガを見付けました
私の大好物の野菜で、この時期だけ楽しめる食材なのです
新ショウガとは簡単に言うと、ショウガの新根のことで、新ショウガもひねショウガも栄養価にほとんど違いはありません。
特長としては、通常は数ヵ月寝かせてから出荷される「ひねショウガ」よりも繊維がやわらかい、皮が薄い、辛みが少ない、みずみずしいといった点があります。
ショウガと言えば普段は薬味や肉や魚の臭み消しといった、香辛料として使われることが多い食材ですよね。
しかし新ショウガはその食べやすさから、他の野菜と同じように新ショウガ自体を味わえるのが魅力のひとつ
その代表的な料理が、お寿司のお供でおなじみの「ガリ」(ショウガの甘酢漬け)です。
お漬物感覚でポリポリと食べることができるのは、新ショウガならではでしょう
ちなみに、長期保存ができるとされているショウガですが、それはひねショウガのこと。
新ショウガは足が早いので、くれぐれも注意して下さい
ショウガは香辛料としてだけではなく、薬効の豊かな食材として古くから知られています。
現在でも生姜(ショウキ)の名で漢方薬に用いられており、健胃作用や吐き気止めの効果があるそうです
またショウガに含まれる辛味成分(ショウガオール)が体を温めてくれることから、ショウガを入れた飲み物は風邪に効くと言われ昔からよく飲まれてきました。
ここ最近では、数年前にジンジャーシロップが若い女性の間でブームになったり、某テレビ番組で酢ショウガが紹介され話題になったりしました。
ショウガを使ったレシピ本も数多くあることから、その注目度の高さがよく分かりますね
そこで今回は、そんなショウガを使った「新ショウガのドレッシング」をご紹介します。
我が家では毎年ガリを漬けていたのですが、ここ数年はガリよりも子どもたちが食べやすいということで、こちらのドレッシングを作るようにしています。
新ショウガが出回るこの時期しか作れないので、本当に楽しみです。
もちろんひねショウガでも作れるのですが、辛みが強すぎてあまりおいしくできないので、やはり新ショウガで作るのが一番
新ショウガと一緒に、新タマネギを使うのがポイントです。
どちらも今が旬の食材で、新物は辛みが少なく水分が多いので、わざわざ辛み抜きをしなくてもよい手軽さがうれしいところ。
ドレッシングというと、あくまで野菜を食べるための調味料という印象が強いですが、我が家のドレッシングは「野菜で野菜を食べる」といったイメージで野菜をたっぷり使って作ります。
旬の食材で作るドレッシングは、夏バテ気味の体も元気にしてくれますよ
冷蔵庫で保存すれば1週間は持ちますので、たっぷり作っても大丈夫
野菜のみならず、焼いたり蒸したりしたお肉や魚のソースにもおすすめです。
この時期だからこそご紹介できるレシピですので、ぜひ試してみて下さいね