こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
日本では2年程前にパクチーブームが沸き起こり、関連商品が続々と開発されました
販路が拡大され、スーパーでもパクチーが買えるようになるなど、すっかり浸透しましたよね
パクチーはもともと、タイやベトナムなどの東南アジアでは古くからなじみのある食材で、中国では香菜(シャンツァイ)の名で親しまれています
中国には朝鮮族の自治区があり、食文化は中国と朝鮮の影響を両方受けているため、パクチー料理は韓国以上にバラエティに富んでいるのです。
朝鮮半島においても、パクチーの歴史は古く、約1,000年前の高麗時代に中国から伝わったと言われています。
人によって好き嫌いが分かれる野菜ではありますが、中国に近い北朝鮮や韓国の北部では、キムチにして食べることが多い食材です。
仏教思想に基づいた韓国の精進料理では、ニラ、ネギ、ニンニク、ノビル、ラッキョウに似ているツルボは五辛菜(オシンチェ)と言って、食用が禁止されています。
お寺では食事のことを供養と言い、五辛菜を供養すると口の周りに鬼がしがみつくと伝えられてきました
五辛菜の強い香りや含有成分は、食欲をかき立てられ強壮剤となるので、修行者にとっては邪魔者扱いです。
しかし香りが強くても、パクチーについては制限がなく、お寺の畑で栽培されることもあります
以前、精進料理を学びに韓国南部の寺を訪問したとき、ピリ辛のドレッシングで和えたパクチーの混ぜご飯を頂きました。
ドレッシングの酸味、辛味、甘味、塩味のバランスが絶妙な上、鼻を抜けるパクチーの香りでいくらでも食べられましたよ
その他、パクチーと牛肉の炒め物や、ネギの代わりにパクチーを入れた牛肉スープなどが定番で、お肉との相性が良いのだと思います
過去に私が紹介した「サムギョプサルとパクチーの和え物」もお肉との組み合わせでした。こちらもオススメですよ
さて今回は、「パクチーチヂミ」をご紹介します。
チヂミの生地は少なめにして、パクチーのおいしさを存分に味わえるレシピです。
干しエビが味のアクセントになって、香ばしさもありますよ。
パクチー好きの方には、ぜひ一度作って頂きたい料理です