2019/09/13
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国には、「花」の文字が入る料理や飲み物があります。
韓国語で花は、固有名詞の場合「コッ」と言い、漢字語では「ファ」と言うのです




高麗時代の高級濁酒。
梨の花が咲く頃にもち米と麹で仕込む酒で、見た目が梨のように白いことから命名されています

朝鮮半島で米の酒造りが始まったのは紀元前で、祭事には欠かせませんでした。高麗時代に入ると、王宮での宴会や仏事で季節の花を浮かべた花酒を振る舞い、王様から贈りものとしても使われたのです。
水があまり入らず、ヨーグルトのようにとろりとしているため、スプーンで食べるように味わう物。
昔は、女性が男性の前で堂々とお酒を飲めなかったので、スプーンですくうスタイルが誕生しました。

三国時代から続いている風習で、旧暦の三月三日に、野山で愛でながら摘んだツツジの花で作る「焼きもち」のこと。
また、旧暦の九月九日には、菊を摘み取って、もちや酒にし、長寿に願いを込めたと言われています。

フルーツポンチに近く、現在でも女性や子どもたちが愛するデザート。
旧暦九月九日には、菊の花煎(ファジョン)や菊花酒(キクカシュ)を楽しむ他に、ハチミツ水に梨、ユズ、ザクロ、松の実を入れた、「花菜」も食べられました。
伝統的なスタイルから、スイカ、イチゴなどの季節の果物を使ったりと、バラエティに富んでいます


主に、肉や魚に衣を付けて焼き、王様の食膳に出された物

一般的に韓国では、チヂミのことを、「ジョン」と言います。
発音するときは「ジョニュファ」ですが、ハングルの書き方ですと「ジョンユファ」となり、旧正月やお盆には欠かせません。

ビビンバのことを朝鮮時代には、「骨董飯(コルドンバン)」、または「花飯」と呼んでいました

ご飯の上にのるナムルなどの具材が、花のように美しく見えることから命名されたと思われます。
名前の由来を辿ると、奥が深いですね

さて、本日のレシピは、ザクロ酢と炭酸水をベースに、果物ともちを入れた、「ザクロ酢花菜(ファチェ)」をご紹介致します

辛い韓国料理を食べたあと、口の中がさっぱりするデザートです。
皆さんも、ぜひお試し下さい

