こんにちは。野菜と豆腐の料理家、江戸野陽子です。
だんだんと秋めいてきたところで、体がほっこりと温まるシチューなんていかがでしょうか。
我が家では、ミルクシチューより、「豆乳シチュー」を好んで作っています。

さて、豆乳で汁物を作るとき、加熱しすぎて豆乳を分離させてしまったことはないでしょうか?
スープに豆乳のカスのような物があると、せっかくの豆乳シチューが残念でなりません

これは、豆乳の主成分である「大豆タンパク質」には沸騰すると固まる性質があるため。
豆乳シチューを作るときは、「豆乳を沸騰させないこと」が大切なのです。


これがいちばん大事なことで、素材はしっかりと加熱しておく必要があります。
シチューには欠かせない肉をはじめ、タマネギ、ニンジン、イモなどの根菜は、豆乳を加える直前の工程で、しっかりと火を通しておきましょう。
肉、野菜、キノコなどの素材は、じっくりと煮ることで旨みの煮汁が引出されます。豆乳を加えたあとは、じっくり煮ることができないので、ここでしっかり煮ると良いでしょう。

豆乳は、添加物や調味料が加わっていない、大豆の絞り汁そのものなので、にがりを加えて温めると豆腐ができてしまいます。
塩や味噌などに含まれている微量のにがり成分に反応して、豆乳が分離し、豆腐にしようとするため、沸騰直前まで加熱したら、仕上げ段階で豆乳を加え、火を切りましょう

また、シチューを作るときは、ぜひ無調整豆乳を選んで下さい。
調整豆乳だと味わえない、大豆そのものの甘みと旨みをストレートに味わうことができますよ。
さて、このふたつのポイントを踏まえて頂き、「キノコたっぷり豆乳シチュー」を作ってみましょう

ここではキノコと根菜、鶏もも肉を使っていますが、お好みの具材で作っていろいろと試してみて下さい

