こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国料理では、仕上げに飾り物をのせることがあります。
この飾り物を、韓国語で「コミョン」と言います。
料理をおいしく、見栄え良く見せるためという理由の他に、「誰も手を付けていません」という意味も込められています
コミョンは、韓国料理の基本概念である陰陽五行説にのっとり、五色を活かして作ります。青(緑)
小口切りにした青唐辛子やネギ。
かつらむきにして千切りにし、塩を振ってから炒めた韓国カボチャ・キュウリなど。
短冊、またはひし形に切って使う場合もあります。
赤
赤唐辛子、なつめ、にんじんなど。
なつめは種を取り除いてから、渦巻き状にして輪切りにすると、花のように見えます。
黄
卵の黄身に、水溶き片栗粉少量と塩少々を加えて薄焼きに。
短冊、ひし形、千切りなどにして使用します。
白
卵の白身に水溶き片栗粉少量と塩少々を加えて薄焼きにし、短冊、ひし形、千切りにします。
黄身と白身のコミョンは、使用頻度が高いです。
黒
シイタケ・きくらげ・イワタケなど。
シイタケを薄切りにしてから、炒めて味付けした物、または短冊やひし形に切って使うこともあります。
木の実や肉団子も、コミョンになります。
宮廷料理の鍋「シンソンロ」に入っている肉団子は、飾りにあたります。
コミョンがあるだけで、料理に一手間加えた印象が強くなりますよ。
ぜひ、取り入れてみて下さい
今回は、赤唐辛子と春菊のコミョンを施した、「白身魚のチヂミ」をご紹介します。
このチヂミは見栄えが単調なので、コミョンをのせるだけでぐっとおいしく見えます