こんにちは、料理家の野上優佳子です。
「日本の食卓は、とてもバラエティーに富んでいる」とよく言われます。
お味噌汁やごはんは和食だし、グラタンやスパゲッティは洋食、餃子やラーメンは中華、生春巻きのようなエスニック料理も一般的だったり。
とは言え、それぞれが日本的な進化を遂げているのですが、その中でも洋食というのは、独自に発展を遂げたジャンルのような気がします。
洋食は正確に言えば、「洋風な味付けの日本料理」と言えるのかも。
そのルーツは明治維新前後と言われ、大正時代には、庶民が楽しめる食堂や当時の日本海軍の軍用食への起用なども手伝い、ぐっと庶民の生活に近付いてきたのでした。
以前行ったことがある、終戦後すぐ創業した新宿の老舗串焼き屋さんは、「肉詰めピーマン発祥の店」と誰かに聞いたのです。
そこでふと疑問が。
肉詰めピーマンと言えば、我が家ではお弁当のおかずでも定番。
でもこれって、日本発祥?
フランス料理のファルスも、トルコ料理のドルマも、同じようにピーマン(やその他野菜など)に詰め物をする料理。
こちらの方がより古いのでは?
調べてみると、 トルコ料理のドルマの原型と思われる「マハシー」という料理は、13世紀の料理書にすでに記載されているそうです
「詰め物をする」という調理法は、とても長い歴史を持っているのですね
さて今回は、このトルコ風の肉詰めピーマン「ドルマ」の作り方をご紹介します。
トルコ料理の中でも大変ポピュラーで、肉だけでなく米と香り豊かなハーブもたっぷり一緒に詰めた煮込み料理です。
日本人の口にも合う、とてもおいしい一皿、ぜひお試し下さい