こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国には専門店がある程、ポピュラーなお粥。
朝起きてお粥を茶碗一杯食べると、空だった胃に活力が生まれます
消化が良く胃腸に優しいため、食欲がなくても食べやすいのが魅力です。
日本のお粥は、梅干しをのせたシンプルなイメージが強いですが、韓国では米と一緒に具を炊いているので、一品料理としての完成度が高いと思います。
朝鮮半島で古くから食べられてきたお粥が、料理書に度々登場するようになったのは、李氏朝鮮時代。
王様に供されたお粥の具は、牛肉、アワビ、ゴマ、松の実、杏仁、ナツメ、高麗人参など。
お粥は保養食だったので、栄養価の高い具材が多かったのです。
高価だった牛乳も、使われていました
牛乳粥は特別な存在で、一種の薬として牛乳が扱われていたため、医者の処方により作られていたそうです。
朝鮮時代に、お粥が主食として配膳された「粥床(チュッサン)」があります。
これは、早朝や間食用の軽食です。
宮廷の朝食は朝10時頃だったため、朝早くから活動する王様には、朝食前の軽食が必要でした
おかずは辛くない物が中心で、薄味のチゲ、水キムチ、干しタラのふりかけなどの乾き物、塩辛など。
朝食の品数が多かったため、粥床のおかずも手の込んだ物は、のぼらなかったのです。
時々、お粥が苦手という方がいらっしゃいますが、味わいのある韓国のお粥は、一度召し上がって頂きたいです。
本日は「牛肉のお粥」をご紹介します。
干しシイタケも使い、旨みたっぷりに仕上げました