こんにちは、料理家の野上優佳子です。
冬になって、オーブンを使うことが増えました。
焼き菓子などを焼くと、家中を甘い香りと温かさが包んでくれて、なんとも幸せな気持ちになります
この季節に、特に活躍してくれるスパイスと言えば、シナモン。
我が家では、アップルパイやクッキーを焼くときはもちろん、煮込み料理のときにも活用します。
南インド原産の常緑樹で、樹皮を薄くはぎ取り乾燥させた物を、スパイスとして使います。
スティック状の物と、粉状の物が市販されています。
シナモンは最古のスパイスと言われるほど歴史が古く、エジプト文明ではミイラの防腐剤に、また古代ローマではその魅力的な芳香から王侯貴族の贈答品として用いられました。
日本でも古くから存在は知られていて、奈良時代の天平文化の美術工芸品が納められている東大寺の正倉院にも、中国伝来の薬物として奉納されているほど。
シナモンには、「肉桂」「桂皮」「ニッキ」という呼称があります。
京都の八つ橋や、郡上八幡の肉桂玉(ニッキ飴)、鹿児島のけせん団子など、郷土菓子にもよく用いられ、私たちにとてもなじみ深い香辛料です。
漢方としてのシナモン(桂皮)は、鎮静作用があり、身体を温める効果があると言われています。
寒くなるこの季節に、香りを存分に楽しみたいですね
さて今回は、このシナモンをレーズンやクルミと合わせてパイにしました。
そのおいしさと豊かな甘い香りに、癒されること間違いなし!
ぜひお試し下さいね