こんにちは、料理家の野上優佳子です。
いよいよ春がやってきた!そんな気配のこの頃
八百屋さんを覗くと、春の山菜がたくさん並んでいて、心躍ります
この時期でなくては味わえない物のひとつに、「たらの芽」があります。
名前や見た目は知っているけれど、あまりなじみのある物ではありませんよね。
一体何かしら?と思われる方も多いのでは?
「たら」というウコギ科の落葉灌木の新芽のことで、ウドに似た香りや味を楽しめる春の風物詩です。
このたらの木、タロノキやウドモドキなどの呼称があります。
幹に大小の鋭いトゲがあるので、「鳥止らず」という異名も。
新芽を食するだけでなく、乾燥させて煎じた樹皮は糖尿病や腎臓病に、根の部分は健胃や胃がんに薬効があるとして漢方でも用いられます。
この「たら」という名前、魚の鱈(たら)と関係があるのかしら?と気になって調べてみました。
古代インドで、紙の代わりに経文を書き付けたタラジュの葉などをサンスクリット語(梵語)で「貝多羅葉」(バイタラヨウ)と呼んだそうで、このタラジュの木と姿が似ていることから「たらの木」という名が付いたという説があり、魚とは全く関係ないようです
さて今回は、たらの芽の代表的な食べ方である「天ぷら」をご紹介します。
旬の今だからこそ味わえるおいしさ、ぜひご自宅で堪能して下さい