こんにちは、
料理家の野上優佳子です。
暑い日が続くと、冷たい物が食べたくなりますね。
我が家ではトマトとキュウリを毎食のように食べています
キュウリと言えば、夏野菜の代表格。
表面は濃い緑色なのに、パキリと割れば中はみずみずしい黄緑色でおなじみですが、昔は完熟して黄色になってから食べていたことをご存知ですか
戦国時代、キリスト教の布教活動に訪れたルイス・フロイスが書き残した『日欧文化比較論』には、1500年代後半の日本の様子
が描かれています。
その中で彼は「我々は果物は熟した物を食べ、キュウリは青い未熟の物を食べるが、日本人は果物を未熟のまま食べて、キュウリは黄色に熟した物を食べる」 と記しています。
キュウリは「黄瓜」と書いたことや、古名に「熟瓜」(からうり)という呼称があることからも、かつては熟した状態のキュウリを食べていたことがうかがえます。
現代では信じられない話ですね
ちなみにキュウリの断面の模様が徳川家三つ葉葵の家紋と似ていることから、直参旗本の家臣達は「食べると罰が当たる」 と言って食さなかったり、「いやその模様は三日天下の明智光秀の桔梗紋に似ているから縁起が悪い
」などと言って食べたりすることを避けていた人達もいたそうですよ
さて今回は、「キュウリのピリ辛炒め」をご紹介致します。
「えっキュウリを炒めるの」と驚かれるかもしれませんが、中国料理などではおなじみです。
たたきキュウリに塩で下味を付け、手早く調理し、シャキッとした食感に仕上げます。
意外なおいしさ と出会えますので、ぜひお試し下さい