こんにちは。料理家の野上優佳子です。
雑誌などで毎年この時期は「カレー」「辛い」といったフレーズの、食をテーマにした特集を目にします。
実際、私もそういったレシピをご提供することがしばしば。
理由は分からないけれど、夏はスパイシーなものや辛いものがうまい!と無条件に思ってしまいます。
辛いものといえば、「トウガラシ」がありますが、「トウガラシ」はナス科トウガラシ属のいわば総称。
「トウガラシ」の中には、ピーマンやパプリカなどの辛くない品種(いわゆる甘唐辛子)もあれば、ハバネロやハラペーニョといった激辛品種もあり、「トウガラシ」と一口にいっても、その種類は様々です。
日本を見ても、例えば「伏見唐辛子」や「万願寺唐辛子」など、いわゆる郷土の伝統野菜にも唐辛子があります。
この2種はどちらも京野菜で、大ぶりでやわらかく辛みがないのが特長です。
ちなみに、私の故郷である青森にも、あまり知られていませんが「津軽遺産」在来種の青唐辛子があります。
見た目が万願寺唐辛子によく似ているのですが、調べてみると「約400年前、津軽地方を統一した弘前藩初代藩主・津軽為信(つがるためのぶ)が京都から持ち帰り広められた」と伝えられているのだとか。なるほど納得です
今回ご紹介するのは、入手しやすい小ぶりで細い、辛味種である青唐辛子を使ったレシピ。
青唐辛子は、夏真っ盛りが旬で、沖縄の島唐辛子と同じ系統です。
赤唐辛子と何が違うかといえば、青は未熟で赤が完熟、といったところ。
赤いものよりも青いものの方がより辛みが強いといわれます。
これを野菜や即席のヤンニョム(韓国唐辛子の合わせ調味料)と共に漬けて、かなり刺激的なお漬物にします
旬が過ぎると味わえない青唐辛子の辛みとさわやかさを閉じ込めた、辛い物好きの方に、ぜひおすすめの一品です
辛いのが得意な方はそのままで召し上がってもおいしいですが、我が家は調味料のように刻んで、チゲやチャーハン、チヂミのタレなどに利用しています。

