こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
昨年、著名な医学博士が取り上げたことで、『水キムチ』が注目を浴びました。
今でも美容などに良いと話題になっていますが、今回はそんな水キムチの栄養にスポットを当ててみたいと思います
水キムチは、大きく分けると2種類あります。
丸漬けの水キムチ
主に小振りのダイコンを丸ごと漬けた物で、冬沈(トンチミ)と言います。白菜キムチとともに代表的な物で、秋の終わりになると、越冬用のトンチミを大量に漬け込みます。
昔は大きなカメにキムチを入れて、土の中に埋めていました。
低温で長期保存ができたため、翌年の春まで味わえました。現在はキムチ冷蔵庫のお陰で保存性が高まっています
食べるときはダイコンを一口サイズに切り、汁もたっぷり添えます。汁は辛みがなく、サイダーのような爽やかさ。冷麺のスープにも欠かせません
切漬けの水キムチ
白菜とダイコンを短冊状に切って漬け込んだ、ナバクキムチが代表的です。朝鮮王朝時代によく食べられていた物で、当時は漬け汁が白濁していました
唐辛子が朝鮮半島に伝来してから汁が赤く染まり、現在のナバクキムチになりました。
この2種類の水キムチは、具よりも汁を楽しむ物。そして、この汁に栄養が詰まっています。
そもそも、キムチは発酵により乳酸菌が増えますが、水キムチの乳酸菌は一般的な白菜キムチよりも倍近くの量
腸に働きかけ、腸内環境を整えてくれます。
その結果、デトックス、美肌、ダイエットに効果があるんですね。
ちなみに韓国人女性の食事の量は多い方ですが、キムチや野菜の摂取が多いので、美容の面でもその恩恵を受けているように思えます。
また、食欲がないときは水キムチの汁をコップ一杯飲むだけでも、元気になります。汗をかいたときの水分や塩分補給にも良いです。
私がおすすめのアレンジレシピは「素麺入り水キムチ」です。
ゆがいた素麺を洗って水気を切り、水キムチに投入するだけ。
水キムチはたくさん作っておくと便利ですよ。
さて、本日のレシピは、『キュウリの水キムチ』です。
梨で自然な甘さを出しています。
発酵させる時間が必要ですので、残念ながらすぐに食べられませんが、味をみて程よい酸味が出てきたら、食べ頃です
今回のレシピは、アミの塩辛のタンパク質とカルシウムなどのミネラル、野菜のビタミン、食物繊維なども一緒に摂れる優れ物です