こんにちは!
料理家の ひろろ こと 竹内ひろみです。
先日、子供から「なんで小松菜をゆでるときは、沸騰した湯に塩を入れるの?」と質問がありました。
普段、何気なくやっている調理ですが、「なんでそうするのか?」と立ち止まって考えることってとても大切ですよね。
考えずにただ、言われた通りやっているだけでは、料理を覚えるのに時間がかかりますし、同じ失敗を繰り返してしまう原因にもなります。
何故?の答えは科学的に説明できるものが多く、「調理」と「科学」は本当に結びつきが強いなと実感することが多いです。
先程の質問にもあった緑の野菜をゆでるときに塩を加えるのは、グリーンの色をきれいに保つためなんですね
これは野菜の色素であるクロロフィルが食塩の成分であるナトリウムイオンと部分的に置き換えられるからです。 塩を加えると同時に沸騰した湯で短時間にゆでますが、これは長時間加熱すると色があせて、グリーンの色が悪くなってしまうからなのです。
また、緑の野菜に酢を加えてしまうと色が悪くなってしまいますが、レンコンやゴボウなどは酢水に浸けると色を保つことができます。 これは野菜に含まれるフラボノイドという色素が酸性で無色に、アルカリ性では褐色になると言う性質を利用した物です。
以前、子供と一緒にさやいんげんをゆがいたとき、塩を入れる手順を説明してゆがいてもらったら、それ以降、こちらから何も指示をしないのに沸騰した湯に塩を加えてゆがいていました。
何も分からず手を動かすのではなく、調理の意味を理解して料理すると身にも付きやすいですし、失敗する回数も少なくなるんですね
さて、本日は『高野豆腐の竜田揚げ』をご紹介します。
高野豆腐も戻し方次第で、硬さが違ってきますね。
熱湯だけで戻すと煮崩れしてしまいますが、塩分をプラスすると煮崩れを防ぐことができます。
これは高野豆腐に含まれている膨軟剤が塩分に反応して軟らかさが変化するのですが、今回のレシピでは膨軟剤が入っていない素材を使用してみました。
ぜひ、レシピの方をチェックしてみて下さい。