こんにちは、料理家の野上優佳子です。
冬は白菜や小松菜、ちぢみホウレンソウなど葉物野菜が旬を迎えますが、最近特にこの時期に国産を目にするようになったのが「チコリ(チコリー)」です。
ごく小さい白菜のような形状で、葉先が黄緑の物や紫の物があり、独特の苦味があります。
元々輸入野菜のため、お値段がお高め
であまり日本ではなじみがない野菜でしたが、近年、岐阜県中津川市にあるもやし栽培を主とする地元企業が、自治体と共に地域活性の大きな柱として栽培。「ちこり村」なる施設を展開し、生産量が向上
した結果、今ではスーパーなどでも見かけることが多くなり手頃なお値段で買えるようになりました。
新鮮な国産を手頃な価格で味わえるのは、うれしい限りです。
あと数年もすれば、ブロッコリ−などと同じように、日常的な野菜として定着するかもしれません。
チコリ(chicory)と言う名は英語名です。
ヨーロッパ原産で旬は冬、まさに今。
食用の起源はベルギーと言われていて、ベルギーやフランスではとてもポピュラーな野菜です。
イヌリンと言う成分が血糖値の上昇を抑制する効果があるとされ、欧米では糖尿病患者の食事に推薦される食材のひとつなのですよ。
チコリと言う名よりも「アンディーブ(endive)」と言う名の方がピンと来る方もいらっしゃるかもしれませんね
こちらはフランス名で、同じ野菜(英名のチコリ)を指します。
一方、英語でエンダイブ(endive)と言う野菜があるのですが、これはフランス名のアンディーブとは別の野菜のこと
レタスの葉がギザギザになったような葉物野菜で、こちらはフランス語では「chicor’ee」=シコレまたはチコリと呼ばれています。
ヨーロッパからアメリカにもたらされる際に混同したようで、かなり紛らわしいのでご注意下さい
さて今回は、ベルギーのポピュラーな家庭料理である、チコリのグラタンのレシピをご紹介します。
とてもおいしい、温かいお料理をぜひお試し下さいね。