こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
今から8年程前のことですが、韓国の知人からご招待を受け、家庭の料理を振る舞って頂いたことがあります。
そのときにインパクトのあった料理が、大皿に盛りつけられた数種類の干し野菜のナムルでした
干し野菜は韓国料理の基本概念である赤、緑、黄、白、黒の五色の食材を取り込むと健康に良いという思想からはかけ離れた、地味な色合いからは一見おいしそうに見えませんが、これらのナムルをビビンバに入れて食べたときの衝撃は今でも忘れられません
各干し野菜の旨味の相乗効果で深い味わいとなったビビンバは、コチュジャンとの相性も抜群でした。
韓国では、かなり保存食品が発達していると以前もこちらのブログに書きましたが、日本では珍しい干した山菜や野菜の種類がとても多いのが特徴です。
これは韓国は冬の寒さが厳しく冬場の食糧を確保しておく必要があったためや、旬の食材を大切にする日本とは少し違い、ひとつの食品が常に食べられる状態であることを重要視しているためです。
気候の良いときに採った山菜や野菜を干し、旬以外の時期にも食べられるよう長期間保存できるようにしているのです。
韓国料理で多用する梨も同様で、旬のときに収穫したものを一年中使えるように冷蔵庫で保存します。
干し野菜にすると、生のときに含まれていたビタミンCは少なくなりますが、カルシウムとの相乗効果で骨を強くするビタミンDや、三大栄養素の代謝をアップするビタミンB群、ミネラルのカルシウムや鉄分が増えます。
お店で買うと値段がやや値が張る干し野菜ですが、自宅で簡単に作れます
洗った野菜は丁寧に水気をふき、5mm幅くらいにスライスしたら、ザルの上に重ならないように並べます。
天日干しで、数時間程度。風通しの良い家の中でしたら、1〜2日。途中、表と裏をひっくり返すのを忘れずに。
そして、保存の際は乾燥剤を入れた瓶などの密閉できる容器に入れておくと良いです。
ただ、干し方が弱いとカビが生えてきますので、長期保存したい場合は、カラカラになるまできちんと干して下さいね
それでは、本日のレシピは干しズッキーニのナムルです。
料理教室で、密かに人気の一品なのですよ。
お時間のある方は、ズッキーニを干すところから挑戦してみて下さい