こんにちは
韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国では緑茶よりも伝統茶がよく飲まれています。
以前ブログでご紹介しましたが、韓国伝統茶とは果実、種実、花、茎、根、野草などを使ったお茶のことです
(韓国伝統茶の紹介記事:http://www.nasluck-kitchen.jp/blog/index.asp?entry_id=719)
その中でも「シッケ」と「スジョンガ」は韓国を代表する伝統飲料で、缶の状態で市販もされている程ポピュラー
どちらもお正月やお盆などの祝日やお祝いの席で飲まれる物です。
お正月も近いということで、今回のブログでは韓国で愛飲されている「シッケ」と「スジョンガ」をご紹介します
◆シッケ
韓国版の甘酒です。
麦芽と水をよく合わせ、しばらくそのまま置いておくと分離するので、上澄みをすくい、蒸かしたご飯と合わせて炊飯器の保温機能で発酵させます。
ご飯を濾して液体だけを加熱すると、色が透き通ってきます。それを冷やして、お好みで濾したご飯粒を入れます。
麦芽にはでんぷんをブドウ糖に分解するアミラーゼという消化酵素がたっぷり含まれているため、豪勢なお祝い料理を食べたあとにシッケを飲むと消化が助けられます
韓国ではチムジルバンというサウナがあり、このサウナでもシッケが定番の飲み物として人気です
◆水正菓(スジョンガ)
ショウガと桂皮(ケイヒ/シナモンのこと)をコトコトと煮出してから、砂糖やハチミツを好みで加え、干し柿や松の実を浮かべた物です。
飲み物と言うよりもデザート感覚で楽しめます
本来のスジョンガは干し柿と水を煮込んでショウガを加えましたが、今では干し柿をあと入れするのが一般的になりました。
ショウガと桂皮は漢方の材料にもなっているぐらいに薬効が高く、どちらも体を温める働きがあります。
お正月はキンキンに冷やしたスジョンガを、暖かなオンドル部屋で飲む醍醐味があります。
またスジョンガに入れる干し柿は、クルミを巻き入れた「コッカムサム」といった干し柿のお菓子を使うこともあります。
年末も差し迫り、新しい年を迎えます。
お正月に韓国の飲み物を味わうのも、いつもと少し目先が変わって良いのではないでしょうか
そこで、今回は「スジョンガ」のレシピをご紹介します
シッケの手作りはちょっと手間がかかりますが、スジョンガは手軽に作れますので、ぜひ作ってみて下さいね