こんにちは、料理家の野上優佳子です。
秋らしい夜空が見られるようになってきました。
耳をすませば、鈴虫の鳴き声が聞こえ、季節が変わるのだなあと肌で感じます
さて、そろそろお月見の季節。
中秋の名月、とよく言いますが、これは旧暦8月15日の夜に見られる満月のこと。
俗に言う「十五夜」のことですね。
この風習は、古代中国の名月観賞の思想が日本に伝わったもので、その歴史は古く、平安・奈良時代には貴族の間で盛んに行なわれていたそうです。
今年は9月12日(月)。
晴れて素晴らしい月夜になるといいですね
十五夜には、月が見える位置にススキの穂やお団子などを供えますが、芋を供える地域が全国各地に見られます。
供える芋は、主に里芋。
そのため、別名「芋名月(いもめいげつ)」とも呼ばれます。
この呼び名も人々にはなじみ深いものだったようで、京都の歌人、松永貞徳が「雲霧や芋名月の衣(きぬ)かつぎ」という句を江戸時代に詠んでいます。
ちなみに鳥取県のある地域では芋神様のお祭りとして、この日を芋をはじめて掘る日としているそうです
そういえばお月見団子も、各地でいろいろ違います。
関西地方(京都周辺)ではお団子を里芋型に作り、あんこを雲に見立ててそのお団子に巻いていました。
これもおそらく、「芋名月」の風習なのでしょう。
さて今回は、里芋を使ったお団子を作りました。
ふかした里芋とだんご粉を練って作るお団子は、とてももっちりしていておいしい!
お月見のお供えにもぴったりですね。ぜひお試しくださいね