2016年2月の記事
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
昨年(2015年)の食に関するトレンドと言えば、「おにぎらず」ではないでしょうか
日経トレンディ(日経BP社)が毎年発表するヒット商品ランキングでは12位にランクインし、大手レシピサイトや料理系ブログのレシピポータルサイトによる年間検索キーワードランキングにも上位で登場しています。
すでにご存知の方も多いように、おにぎらずはもともとある料理マンガで20年以上も前に紹介されたレシピ。
またの名を「ブラックざぶとん」と紹介されていました
それが某レシピポータルサイトでじわじわと人気になり、昨年そのサイトのニュースで取り上げたことで爆発的人気となったワケです
私も昨年は、いろいろな仕事でおにぎらずを試作しました。
一番オーソドックスな作り方だと、全型(ぜんけい)の海苔1枚でご飯と具を包むので、1個でも結構なボリュームになります
大抵は1個を半分に切って2切れにするのですが、子どもや女性だと1切れ食べれば大満足
2切れ(まるごと1個)はちょっと食べきるのが大変な程です
ちなみに、はさむ具は基本的に「丼(どんぶり)」でおいしい物を選べば良し
その他、サンドイッチの具でも相性の良い物があります。
その具材のバリエーションの多さと、具材を選ばない気軽さに加え、写真を撮ったときの見栄えの良さ(断面の鮮やかさ)が人気を後押ししました。
このおにぎらずですが、塾弁(塾の授業の合間に食べるお弁当のこと)や、試験などの日のお弁当としておすすめです。
片手で食べられて、カバンの中でも場所を取らず、教科書などを汚す心配も少ない。
とても合理的で理想的な弁当スタイルかもしれません
ただし、おにぎらずはあくまでお弁当なので、直に手で触ったり、加熱していない物をはさんだりすると、当然ながら衛生的には問題アリです
普段のお弁当作りと同じように、手洗いをきちんとする、食材にはしっかり火を通す、冷蔵庫や涼しい場所で保管するなど、安全な食のポイントを押さえることをお忘れなく
さて今回は、豚ショウガ焼きをおにぎらずにアレンジしたレシピをご紹介します。
ご飯と相性の良い豚ショウガ焼きは、おにぎらずの具に合わないはずがない鉄板メニューです
食べやすくボリュームのある一品となっていますので、ぜひお試し下さい。
こんにちは
料理家のひろろこと竹内ひろみです。
私の祖母の実家が酒蔵ということもあり、この時期になると酒粕が実家から送られてきます。
酒粕は体にとって嬉しい効果が凝縮されている食材だということを、みなさまはご存知でしょうか?
私にとっては馴染み深い食材ですが、中には使ったことがないという方もいるかと思います。
そこで、そもそも酒粕とは「何か」からお話ししましょう!
酒粕とは、日本酒ができる過程で出る残り物のことです。
日本酒は米、それに水と米麹を発酵させてできた「もろみ」を濾(こ)した物なのですが、この日本酒を作る過程で濾し残った物が酒粕です。
食品は発酵すると、栄養素やその機能がそれぞれの微生物の働きで変化し、旨み、栄養価が増します
酒粕も例外ではありません。
発酵することにより、たんぱく質(アミノ酸)をはじめとしたビタミンB1、B2などのビタミン類が豊富になります
しかし、酒粕はアルコール分を含むため、私のようにアルコールが苦手な人や、妊婦さん、お子さんは十分に注意が必要です。
調味料として使用したり、甘酒や粕汁などにしたりして飲む場合は、しっかりと火にかけてアルコールを十分に飛ばしてあげると良いでしょう。
その際は、換気扇を回すのをお忘れなく。
換気扇を回さずにアルコールを飛ばすと、部屋中がアルコール臭くなりますのでご注意下さい
また酒粕によっては、酒粕内に残留しているアルコール分が多い物もありますので、様子を見ながら使うと良いでしょう。
調味料として使う場合は、酒粕に塩と水を加えて塩酒粕にしたり、白味噌と水を加えて少し甘めの味噌酒粕にしたりして、野菜や肉、魚の漬け込み調味料として使うのがおすすめです。
酒粕を少し加えるだけで食材の旨みが引き出され、コクのあるおいしさがプラスされますよ
塩酒粕や味噌酒粕を作る際には、酒粕に少々水を加えてフードプロセッサーにかけておくと滑らかになり使いやすくなります
酒粕は調味料として使う以外にも活用できます。
例えば甘酒です。
米麹と米で作る方法もありますが、酒粕を使えばとても簡単に作れます!
【材料】
●酒粕(アルコールが入ってます) 1枚
●水 2.5カップ
●砂糖 大さじ4〜5
【作り方】鍋に酒粕を適当な大きさに切って入れ、水1カップ、砂糖を加えて火にかける。
砂糖がとけたら火を止める。熱を取ってからミキサーにかけ、残りの水を加えてとろみを調節する。
再度温めてできあがり。
ミキサーにかけると口当たりが滑らかになります。
また、使い切れずに残ってしまった酒粕や、どうしてもアルコール分が強いと思う物は、酒粕パックとして美容液代わりにするのがおすすめです。
酒粕に精製水を加えてとろみが付くぐらいに調整すれば、酒粕パックが完成
顔に塗ってしばらく置き、洗い流すだけなのですが、美肌効果が期待できるパックです。
保湿効果もあるので、空気が乾燥している冬場にぜひお試し下さい。
(腕の内側でパッチテストをしてからご使用下さいね)
みなさんも酒粕を活用して、おいしくキレイになりましょう
それでは今回ご紹介するレシピは、「酒粕漬けのポークグリル」です。
豚肉を漬け込む味噌酒粕は、豚肉以外にも使えるオーソドックスな漬け込みダレのレシピです。
魚や野菜など、様々な食材を漬け込んでみて下さいね
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国料理と言えば、焼肉とキムチというイメージが強い方はまだまだいらっしゃると思います。
これは外国の人から見ると、日本料理イコール寿司や天ぷらという印象がまだまだ強いのに似ていますね
実際、韓国の場合ですが、家でも外でも韓国料理を食べればキムチが出てきますし、人が集まれば韓国式の焼肉をよく食べます
数字から見ても韓国国内の肉の消費量は多く、アメリカ農務省が発表した2012年のデータを見ると、日本人が一年で一人当たりに食べる量が47.2kgに対し、韓国人は60.6kgとかなり多いです。
日本と近い国でありながら、韓国がこんなに肉を食べているとは……
朝鮮半島では三国時代(313〜668年)の前から牧畜が発達しており、食用にしたあとの皮から服を作り、絞った油を体に塗って肌を保護するなどをし、家畜を余すことなく活用していました。
この時代の遺跡より出土した灰や木炭から、火を使って肉を焼いていたことが判明しています。
現在の焼肉の起源は、この時代から食べられているメクジョク(メッチョク)という串焼きだとされています。
メクジョクのレシピは、以前ナスラックキッチンでもご紹介しましたが、現在浸透しているメクジョクは、味噌味の豚焼肉ですね
(豚肉のみそ焼き:http://www.nasluck-kitchen.jp/recipe/index.asp?menu_id=003441)
日本では奈良時代(710〜794年)以降に、仏教文化が入ってきたことにより肉食禁忌の時代が長く続きましたが、明治時代(1868〜1912年)に入ると文明開化の影響を受け、肉食が奨励されるようになったと言われています。
しかし朝鮮半島では、高麗時代(918年建国)に入ると、日本と同様に仏教文化の台頭により肉食を禁じられましたが、高麗時代後期に入ると、肉食文化のある元(げん)との交流が盛んになったため、肉類でもてなしせざるを得なくなり、日本よりずいぶん早く肉食が再開されました。
朝鮮時代(1392〜1897年)になると仏教文化から儒教文化に変わったため、堂々と肉が食べられるようになります。
とは言え、肉は高級食材だったため、肉食文化の中心は王様や貴族階級でした。
宮中では下味を付けた薄切り肉を網焼きにし、それを器に盛り付けて出す「ノビアニ」が作られるようになります。
これが時代とともに変化していき、戦後には現在のように自分で焼いてそのまま食べる大衆向けのスタイル、「プルコギ」となりました。
ちなみにプルコギとは韓国語でプルは火、コギは肉といった意味があります。
もともとは商売をしている方が考案した物だと言われており、瞬く間に浸透していったそうです。
韓国の肉食文化は古くからであるものの、現在の焼肉スタイルは、比較的歴史の浅いことがお分かり頂けましたでしょうか?
とは言え、焼肉文化は形を変えながら進化しています。
数年前はドラム缶を囲んで食べる立ち焼きが流行しましたが、今年どのような物が登場するか、楽しみです
さて、本日のレシピは野菜もおいしく摂れる「豚プルコギ」をご紹介します。
牛肉のプルコギと作り方は同じですが、豚肉には必ずショウガを使います。
今夜の夕食にいかがでしょうか?
こんにちは。
管理栄養士/フードコーディネーターの吉田由子です。
今年は4年に1度の閏年(うるうどし、またはじゅんねん)です。
閏年とは、太陽暦では本来28日までしかない2月がもう1日増え、2月29日が存在し、1年を366日とする年のこと。
どうしてそんなややこしいことになるのかと言うと、太陽暦では1年を365日で計算しますが、実は地球が365.2422日をかけて太陽の周りを1周(公転)しているからなのです
この0.2422日の差が積もり積もった結果、4年で約1日分の公転時間が余ってしまうので、その誤差を修正するために閏年を設けて調整しているといったワケです。
と言うことで、今年は1年間に『29日』が1日多い年です。
「ふーん、そうなんだ」と流してしまってはいけません
『29日』はある物が、とてもお得に買える日なのです
そのある物とは……。
『お・に・く』です
全国食肉事業協同組合連合会のホームページによると、「全国食肉事業協同組合連合会はJA全農と連携し、他の食肉流通団体・食肉販売団体等と一丸となり、『肉の日』事業を実施しています。」と記載されています
「肉の日」には、お肉屋さんでお肉が安く買えたり、焼き肉屋さんなどで割引サービスが受けられたりと大変お得な日なのです
この「お肉の日」ですが、意外なことに知らない方も多いようです。
みなさんは知っていましたか
お近くの「肉の日」対象店は、店頭ののぼりや折込チラシ、インターネットのホームページなどでチェックできますので、今月の29日は「肉の日」対象のお店に足を運んでみてはいかがでしょう
さて、今回は「肉の日」にちなみ『牛肉と菜の花の中華炒め』をご紹介します。
今からが旬の「菜の花」と牛肉を使った、初春を感じる炒め物です。
ぜひお試し下さいね