こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国料理は、薬念(ヤンニョム)という合わせ調味料が味の決め手だと、以前お伝えしたことがあります。
では、このヤンニョムに必ずと言って良い程、入る物があります。
それは、「ゴマ」です
1124年に刊行された「高麗図経」の中に、ゴマが大量に栽培されていたという記録があります。
したがって、ゴマとゴマ油は、朝鮮半島で約1,000年前から食用として使われていたのでしょう。
ゴマの種類は白・黒・金とありますが、韓国では白ゴマの消費量が圧倒的に多いです。
ところで、ゴマが栄養的に優れているのは、以下の点からと言われています。
ゴマに含まれている不飽和脂肪酸とセサミンにより、コレステロールが減少します。
抗酸化作用により、美肌やアンチエイジングに良いと言われています。
カルシウムにより、髪に艶を出して白髪を防ぎます
疲労回復にも良いので、韓国人の方がエネルギッシュなのは食べ物のお陰でしょうね。
ご参考までに、白ゴマと黒ゴマは、一般的には栄養価に差がないと言われています。
しかし、韓方の観点からみると、黒い物は肝臓と腎臓の働きを助けて血液の流れを良くするため、二日酔いを解消し、白ゴマ以上に肌や髪に良いと言われます。
さて、良いこと尽くしのゴマですが、毎日の食事に取り入れるときは、栄養を吸収しやすいように、ある程度すった物を使用して下さい
本日ご紹介するのは、黒ゴマをたっぷり使ったお粥です。
普段の軽食として、体調が芳しくないときの食事としてオススメです。
こんにちは!料理研究家のひろろこと、竹内ひろみです。
すし酢や辛味噌、明太子マヨネーズなど、基本の調味料に味がプラスされている、味付き調味料を店頭でよく見かけます。
基本調味料に他の食材を足すと自分でも作れますが、1本あると便利な調味料です
3月の季節行事である「ひな祭り」の定番料理と言えば、ちらし寿司やてまり寿司。
すし酢が1本あると、味のブレがなく、すし飯を作ることができるので、ささっと作りたいときはおすすめです。
しかし、余ってしまって、その後は冷蔵庫に保存したまま・・・と言う声も
そんなときは、甘みをプラスしたい料理に調味料として使いましょう
鶏肉などをしょうゆベースで煮るときの煮汁に少し加えると、酢の作用でお肉もやわらかくなり、味もさっぱりと仕上がります
また、ダイコンとニンジンで作るなますや、本日ご紹介するような漬けだれに使用してもOKです。
辛味噌やゆず味噌のように、味噌がベースの調味料も、炒め物に使ったり、スティック野菜や豚しゃぶの添えだれを作るときに使うと、味にアクセントが付きます
マヨネーズに他の食材がプラスされた調味料は、サラダにかける以外にも、パンに塗ってトーストするとチーズのような風味になります。
ゴマドレッシングなど油分が入っている和風系のドレッシングは、炒め物に使用してもおいしいです
こんにちは。
料理家の吉田由子です。
まだまだ肌寒い日が続きますが、少しずつ春の気配が感じられるようになってきました
さて、春に旬を迎える果物の代表と言えば「イチゴ」ですよね
そのまま食べてもよし!お菓子にしてもよし!お料理にしてもよし!?
最近は、イチゴを料理に使うことも流行っているようで、イチゴをだしで煮込んだ「フルーツ鍋」という物もあるそうです
「イチゴ」に含まれる栄養素の中で、注目すべきはなんと言ってもビタミンCの含有量の多さです。
イチゴは、100gあたりビタミンCが62mg含まれています。
大粒のイチゴ6〜7粒で、成人の1日の所要量(100mg)をまかなうことができる量が含まれています。
ビタミンCは、粘膜を保護し風邪を予防してくれる効果や、ストレスから身体を守ってくれる効果、新陳代謝を高めてシミ・ソバカス・肌荒れから肌を守ってくれる美容効果も期待できます。
またイチゴの赤色は、ブルーベリーなどと同じアントシアニン系のポリフェノールですので、活性酸素を抑制し、アンチエイジング効果も期待できます
ただ、イチゴには少し気がかりな点があります。
生産者さんによって、減農薬、無農薬に取り組んで栽培されている物も多くあるので一概には言えませんが、イチゴの残留農薬が心配という方もいらっしゃると思います。
昔は「イチゴは塩水で洗うと農薬が落ちる」と言われていたようですが、塩水ではかえって農薬を染みこませてしまう結果になります
イチゴを洗うコツは、ヘタを付けたまま、流水ですすぐように洗うことです。
長い間水に浸けておくと、せっかくのビタミンCが溶け出してしまいますので、短時間で洗うことがポイントです。
栄養価の面から言うと、ビタミンCやポリフェノールは熱に弱いので、イチゴは生のまま頂くのが一番!
旬の今、たくさん頂きたい果物ですね
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
レシピ本は、私たちの生活にとても身近な書物のひとつ
朝廷の行事としての料理儀式法やメニュー名などは平安時代の書物の中にも見ることができますが、料理そのものや作り方を知るような料理書(現代で言えばレシピ本)と呼べるような物が一般にも普及し始めたのは、江戸時代と言われます。
有名な物としては、豆腐料理を100種類紹介した「豆腐百珍」。
これは大変流行したそうで、続編もいくつか刊行され、こんにゃくや甘藷(かんしょ、さつまいものこと。)などの百珍本まで登場したそうです。
豆腐百珍は、定番の家庭料理の「尋常品」や市販の「通品」、見た目も味も良い「佳品」などのカテゴリに分けて紹介されており、今見てもなかなか面白くて参考になる料理がいくつもあります。
と言っても、かなり大まかな説明なので、江戸庶民のおおらかさゆえと、そこはご愛嬌
当時は、火を使う調理もかまどを使って行なわれたので、ちょっとした火加減もかなり難しかったのでは、と推察されます。
限られた料理法や調味料を使いこなし、季節に合わせて素材を上手に楽しんだ、江戸時代の食卓を垣間見ることができるのも楽しいです。
時代小説や落語を楽しむときにも、この江戸時代の食事情をなんとなく知るだけで、ぐんと解釈の楽しさが増します。
現代語訳や再現レシピ本も多数出版されていますので、お暇なときにのぞいてみては?
温故知新、新しい目からウロコのレシピに出会えるかもしれませんね
さて今回は、江戸時代に刊行された「万宝料理秘密箱」に登場した卵料理「利休卵」をご紹介します。
この本の中では卵料理が103種類紹介されていて、俗に「卵百珍」とも呼ばれます。
ゴマの風味たっぷりの卵の蒸し料理、日本酒のおつまみに抜群です。お試し下さいね