こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
ここ数年、仕事で韓国へ行く際に、現地で少しでも時間があれば市場や繁華街にある屋台を見て回ります
中でも食べ物の屋台は、伝統的な物やその地域に根付いたおなじみの物、目新しい物など様々で、見ているだけでも十分に楽しめます
韓国では日常に溶け込んでいる屋台料理。
日本では、東京の新大久保にあるコリアンタウンで韓国系の屋台料理が食べられます。
先日、久しぶりに新大久保のコリアンタウンを訪れました。
一時期は訪れる人が減って閑散としていましたが、このときはブームの再来かと思う程、多くの人で賑わっていました
韓国で有名な屋台料理に、「ホットク」という日本のおやきに似た物があります。
韓国でオリジナルのホットクは、小麦粉ともち粉を練った生地で黒砂糖とシナモンパウダーのあんを包み、油たっぷりの鉄板で押し焼いた物。
韓国では、定番の甘いホットクから、チャプチェを入れたお惣菜ホットク、アイスクリームを挟んだ変り種ホットクまで種類が豊富にあります
日本で食べられるホットクも、様々に日本スタイルの物が登場して、あんのバリエーションが広がっています。
つい数年前までのあんは、ハチミツ、あんこ、チーズ、キムチが主流。
最近は、リンゴやイチゴなどのフルーツや、釜山(プサン)で名物のナッツ、チョコバナナ
、あんこチーズといったあんのホットクが増えていました。
店員さんオススメのイチゴ入りを食べてみたところ、イチゴの程良い甘酸っぱさと、加熱されてとろみの付いた食感が絶妙
かつて日本で一世を風靡(ふうび)した、イチゴ大福をはじめて口にしたときと同じような新鮮な感動がありました
また韓国で代表的な屋台料理に、「オデン」があります。
オデンは日本の「おでん」がもとの言葉で、韓国では料理名ではなく「練り物」を指す言葉です。
現地では、油揚げのような板状のオデンを串に刺して、だし汁で煮込みます。
オデンからも魚介の味が染み出て、煮込み汁も本当においしいです
新大久保には「赤いオデン」という名の、ピリ辛味の物がありました。
赤いオデンは初体験でしたが、辛さだけでなく小エビのだしが利いておいしく、体の中から温まるのが最高でした。
特にスープがおいしくて、お代わりした程です
その他にも、トッポギ、チヂミ、唐揚げ、揚げ餃子など。
久しぶりの屋台めぐりはとても楽しかったです
それでは今回は、韓国での王道屋台料理のひとつ「ケランパン(卵パン)」をご紹介します。
ちょっと甘めの生地と丸々1個の卵がドッキングしたパンで、できたてアツアツの物を頬張ばるのがたまりません!
ホットケーキミックスを使って、簡単に作れるようアレンジしました。
魅惑の韓国屋台料理を、ぜひ一度お試し下さい
こんにちは!料理家の竹内ひろみです。
しっかりごはんを食べたはずなのに、なんとなくお腹がすいている……ということってありませんか?
私は、子供たちと食べる夕食の時間が早いためか、夜9時ぐらいになると小腹がすいてきてしまいます
就寝前の2〜3時間は、食事を控えた方が健康にも美容にも良いので、なるだけ食べないようにはしているのですが、やはり空腹だと寝付きが悪く、何かお腹に入れたくなることも
しかし、ご飯やパン、お菓子などを寝る前に食べると翌朝に響き、目覚めが悪くなったり、胃がもたれたりして体に負担がかかります
また食事前に感じる空腹も、似たような葛藤(かっとう)がありますよね
間食するとごはんが入らなくなってしまう……でも、何かつまみたい。
こういった悩みを持つ方は多いのではないでしょうか?
そんなとき、私はカフェインの少ない温かいドリンクを少しずつ飲むようにしています
その中でも、おすすめのドリンクはチャイです
作り方はとても簡単鍋に紅茶の葉(ティーバッグでもOK)と、水(紅茶を入れる分量の半分)を入れて火にかける。
紅茶を煮出したら、牛乳か豆乳(減らした水の分量)を加え、シナモンやジンジャーなどお好みのスパイス類で風味付けし、沸騰直前まで温める。
紅茶を濾して、茶葉や固形のスパイス類を取り除いてできあがり
牛乳や豆乳には自然な甘さがあるので、砂糖を入れなくてもほんのりとした甘味があります。
もっと甘めが良い場合は、黒砂糖やハチミツなど天然の甘味を加えると良いでしょう
チャイは、ストレートの紅茶やハーブティーに比べて、牛乳や豆乳のたんぱく源が入っているため、お腹の満足度がアップします。
スパイスのシナモンには血管を拡張させる働きがあり、ジンジャーには血行を良くする効果が。
また温かい物を少しずつ飲むことで、満腹中枢が刺激されて空腹感が解消されますよ
チャイの他にも、空腹を落ち着かせるのにおすすめなのが、プルーンやいちじくなどのドライフルーツの紅茶煮です。
温かいお茶とともに頂くと、体がポカポカになってお腹も満たされます。
紅茶煮の残り汁に温かい牛乳や豆乳を加えて、フルーツホットミルクにするのもおいしいですよ
お腹がすいているときは、手軽に食べられるパンやお菓子を食べてしまいがちですが、間食すればその分食べ過ぎになってしまいます。
温かいドリンクで一呼吸置いて、それでもまだ何か食べたいかどうか、確かめてから頂くと良いですね
食事や間食の摂り方は、人によって習慣化されていることが多く、今まで食べていた物を急に変えることは難しいかも知れません。
しかし、食べ方や食べ物を変えてみようと意識し、少しずつ実践していくうちに新しい習慣が生まれるものです。
小腹がすいたときは、今回紹介した対処法を試してみて下さいね
さて今回は、「チャイムース」をご紹介します。
上記でも紹介したチャイをアレンジしてスイーツにしました。
生クリーム入りのムースは、口に入れるとほわっと溶ける食感がたまりません。
ぜひお試し下さい
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国では生まれたときから天に召すときまで、「もち」が振る舞われる機会が多く、生活に欠かせない食べ物のひとつになっています
その歴史は古く、部族国家時代(紀元前1世紀から紀元2世紀ごろ)にはすでに、もちが存在していたと言われています。
その理由に部族国家時代の遺跡から、甑(こしき)という米などを蒸すための土器が発見されています
当時のもちは米、アワ、大豆、麦、キビなどからできており、天を祭る儀式のために使われました。
そのいくつかは今日(こんにち)まで継承されており、現代でも様々な儀式にもちが使用されています。
さらに三国時代(紀元4世紀から7世紀ごろ)には稲作が盛んになったことで、もちも発達していきます。
「三国史記」には年末にもちを作る風習があったという記述が残っており、さらに「三国遺事(さんごくいじ)」という史書にはもちが供物として使用されたという記述も残されています。
ときは流れ、現代では供物て使用するだけではなく、日常生活でもおやつや朝夕晩の食事などで、もちを食べるようになりました。
今でも韓国では、人生の節目や節日(せつにち)に必ず用意されるもちがあります。
今回はそのいくつかをご紹介します
【生後100日記念・ペクソルギ】
医療が発達しておらず生後100日を超えることが難しかった時代に、無事に100日を迎えられた赤ちゃんをお祝いする風習がありました。
医療の発達した今でも、この100日のお祝いは受け継がれており、そのときに食べるのが「ペクソルギ」です
ペクには「白」と「百」の意味があり、純真無垢に長生きしてほしいという思いが込められています。
ソルギは米粉で作った蒸しパンのようなもちで、米粉のもちはケーキのような形に作りやすいので、お誕生日や結婚式などのお祝いのときに、もちケーキとしてよく登場します
この米粉のもちは、歴史の中で一番古くからある物です。
【正月(ソルラル)・トックク】
日本と同様に、韓国でもトッククという雑煮をお正月に頂きます。
日本と異なるのは、もちがもち米ではなく米粉(うるち米の粉)からできているので伸びにくいことです。
薄い楕円形で小判のような形をしていることから、お金持ちになれるようにといった願いも込められています。
また韓国は現在でも、数(かぞ)えで年齢を数えています。
そのため、お正月はトックク(雑煮)を食べる日でもあり、必ず全員が年を重ねる日でもあるのです
【端午(タノ)・スリトック】
旧暦の5月5日にあたる端午は、太陽の光が一番強い日と考えられていたため、豊作を祈願する日でもあります。
摘んだよもぎを混ぜ込んだもちの表面に、車輪模様のような形を表面に型取ったもちが「スリトック」です。
梅雨の直前であるこの時期は、昔は病気が流行しやすかったため、厄払いの食材であるよもぎを使って災厄を祓(はら)うといった意味がありました。
【秋夕(チュソク)・ソンピョン】
秋夕は日本では中秋(ちゅうしゅう)の名月と呼ばれる日で、旧暦のお盆にあたることから、韓国ではお墓を掃除しご先祖様へ感謝する日でもあります
秋夕にはソンピョンという、米粉を練って成形した生地の中にゴマ、栗、豆などのアンを入れ、松葉を敷いた蒸し器で蒸したもちを作り、お供えをするのが昔からの習わしです。
このソンピョンは、秋の収穫に感謝する気持ちを込め、その年に穫れた早生の新米と穀物で作られます。
その他にも韓国には色々なもちや、もちにまつわる行事がありますので、またの機会にご紹介したいと思います
楽しみにしていて下さいね
さて本日のレシピは、韓国語でウォンソビョンと言う「もち入りのハチミツ水」です。
もちの中にはナツメとゆず茶のアンが入っており、爽やかな味わいのもちです。
今回は伝統的なレシピをご紹介していますが、ここに果物を入れてフルーツポンチ仕立てにしてもおいしいですよ。
夏にぴったりのデザートですのでぜひお試し下さい
こんにちは!韓国料理研究家の本田朋美です。
旅行の目的は人それぞれあると思いますが、「旅先でしか味わえないおいしい物を食べるぞ!」という目的を持っている方は多いのではないでしょうか
私は20年以上前から度々韓国へ旅行していますが、料理研究家という職業柄もあって、食事だけは簡単に済ませたくなく、おいしい物を探すアンテナを常に張り巡らせています。
これだけ長きにわたってひとつの国を訪れ、おいしい物を探していると、その時々で「食の流行」を目の当たりにする機会もあります。
今、韓国では日本の飲食店がどんどん進出しており、カジュアルな和食が浸透しつつあります。
その一方で、パン屋さんが急増し、パン食もブームになっています
パン食ブームのきっかけは、2010年にパン屋さんを舞台にしたドラマが放送され、韓国で大ヒットしたことにあります。
なんと最終回の視聴率は50%以上だったとか
ドラマの中で使われたファッションが流行するなど、社会現象を巻き起したそうです。
このドラマは、複雑な家庭環境で育った異母兄弟が、パンを作る技術を競い合い、会社の後継者争いや愛憎劇を繰り広げるというもので、目が離せないストーリー展開で人気でした
ドラマをきっかけに製パン会社が昔ながらのパン(70〜80年代に流行)を再現した結果、老若男女に受け入れられブームに。
街のパン屋さんが活気付いていることに、少なからず影響を与えたのではないでしょうか
韓国でも、昔からパン屋は存在しており、統治時代には日本から持ち込まれた製法の菓子パンなどが市場で売られていました。
しかし、パンの種類もお店も今程多くありませんでした。
この当時のパンは甘い物が中心で、どちらかというとケーキのような存在だったようです。
今でも韓国のパンは、食事というよりは、おやつとして食べるという人が多く、ケーキを一緒に売っているパン屋さんが多くあります。
以前、朝食にと屋台のホットサンドを食べたところ、想像以上に甘味を感じて驚いたことがあります
1980年代の後半になるとベーカリーチェーン店が登場し、韓国の人にとってもパン屋さんがより身近になります。
中には海外進出する企業もあり、韓国の経済成長と共に製パン業界も盛り上がりを見せました。
昔ながらのパンが見直される一方で、ここ数年は日本や欧米でパン作りの技術を磨いた人たちが、母国の韓国でお店を開くようになり、外国人の口にも合うパンが作られるようになりました。
街の様子は止まることなく変化しています。
日本と同様、韓国でも食が多様化してきました。
機会があったら、韓国を旅行中に一度パン屋さんへ足を運んでみて下さいね
韓国でしか味わえないパンも数多くありますので、お気に入りのパンが見つかるかも知れませんよ
それでは、本日のレシピは「ハニーマスタードサンド」をご紹介します。
おやつ感覚で食べる、韓国テイストの甘いホットサンドです!
ハチミツの甘味とマスタードの辛味が絶妙で、くせになる味です。
ぜひお試し下さい