こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です
「この食べ物にはこれ」といった組み合わせは、飲食店でもご家庭でもあるかと思います。
もちろん、「韓国料理においても当たり前の組み合わせ」があります。日本料理で例えると、寿司と新ショウガの甘酢漬け(ガリ)でしょうか。
今日は本場韓国で誰もが当然のように食べている、伝統的な組み合わせから最近の物までご紹介致します。
水キムチ+お粥
韓国にはお粥専門店があります。
日本でのお粥は食欲がないときや寝込んだときの食事、ファスティング後の回復食といった位置付けですよね。
韓国でも体調不良のときに食べますが、朝食としても取り入れられています。
お粥と水キムチがなぜセットなのかと言うと、朝鮮時代の王様の食膳が起源となっているからです。
王様は一日の食事が五回で、本番の朝食は十二楪飯床(シビチョブバンサン)と言って、キムチ以外のおかず12品が食膳に上りました。
この朝食前に胃腸を慣らすためのお粥膳があり、「お粥」と消化を助けてくれる「水キムチ」が必ずセットになっていたのです。
現在でもお粥の専門店では、水キムチを含めた塩辛などのおかずがセットになっていますジャージャー麺+酢豚(タンスユク)
韓国人のソウルフードであるジャージャー麺。
歴史は100年程度と古くありませんが、仁川(インチョン)に中国のジャージャー麺が伝わってから韓国風にアレンジされ、瞬く間に韓国全土に広まりました
韓国の方たちは、近年一人ご飯を楽しむ若年層が増えつつあるものの、家族や友だちと外食するのが一般的です。
一人一皿ずつのジャージャー麺に加えて、大皿の酢豚を注文して箸をつつき合います。
酢豚と言えば、野菜がたっぷり入った料理を想像されるかと思いますが、韓国の飲食店では揚げた豚肉がどっさりと入り、野菜が少なめです。
韓国の方たちが愛してやまない組み合わせだと思いますトッポッキ+おでんスープ
ジャージャー麺と同様に韓国人のソウルフードであるトッポッキ。
知人から聞いた話によると、学生時代は学校からの帰り道に屋台に寄って、トッポッキを買い食いするのがお決まりだったそうです
屋台ではトッポッキと韓国おでんを一緒に売っており、韓国おでんは油揚げの形になった魚の練り物が一般的で、串に刺してスープで煮ています。
韓国おでんを買わなくても、トッポッキを頼むとスープだけ無料でくれる店が多いので、辛いトッポッキと辛くないおでんスープは味のバランスが良いですチキン+ビール
90年代に入ってから定着したチキンとビールの組み合わせを、韓国では「チメク」と言います。
昔はアルコールと言えばマッコリや焼酎が多く飲まれていましたが、1988年のソウルオリンピック以降に消費量が増えました
揚げたチキンの脂っこさをすっきりさせてくれるのがビールで、韓国のオリジナルビールは軽い飲み口が特徴です。
2000年代に入ると輸入ビールが店頭に並び、近年では韓国内で製造のクラフトビールも話題になっています
その他にもいろいろありますので、機会を改めてご紹介できたらと思います。
さて、本日のレシピは、カレーの風味と野菜の甘味が引き立つ一品、「カレートッポッキ」をご紹介致します
トマトケチャップなどを使い、お子さまでも食べやすい辛さに調節しました。
ちなみに、韓国ではカレーを食べるときにキムチをのせて、しっかり混ぜながら頂くスタイルがマストです
そこで、カレートッポッキにもキムチを添えてみました。
皆さんも、ぜひお試し下さい