こんにちは。料理家の野上優佳子です。
関東では、電力調整が引き続き行なわれています。
東京は、以前に比べて明かりが少なくなりました。
ヨーロッパの街並みなどを思い返せば、全然暗いわけでなく。
買い物に出かけてもオフィスでも、照明や空調は控えめ。
でも、不自由があるわけでもなく。
明かり の価値を再認識できる機会でもありました。
今まで本当に便利すぎていたのだなあ、と痛感します。
今や、節電は一時的なものではなく、私たちが生活する上でより当たり前の心がけになるのでしょう
節電調理、前回は熱源を使わない料理について書きましたが、今回は加熱調理の時のポイントを少し。
食材準備にちょっと気にかけるだけで、調理時間がぐんと短縮できます。
まずは、加熱する食材を常温にすること。
例えばお肉やお魚、卵、野菜など、冷蔵庫から出したばかりのときは、当然よく冷えた状態なので、その分加熱に時間がかかります。
常温に戻しておくと、時間短縮だけでなく、加熱時にムラなく火が通っておいしくできるので、一石二鳥というわけです。
次に、火が通りやすい形状にすること。
例えばお肉なら薄切りやひき肉は、ブロック肉に比べて火が通りやすく、野菜も青菜などの葉物は元々火が通りやすく、そうでないものも薄切りや千切りにすれば、ずっと短時間で火が通ります
そのほかにも、フライパン調理も、フタを活用すれば熱を逃がさずに調理できますし、保温性の高いお鍋や、熱伝導の良い調理器具を使うことも、節電のポイントに。
そして何より肝心なのは、加熱調理を始めてから迷わないこと。
下ごしらえをすべて済ませ、使う調味料も手元に用意。
完成までの手順をざっと頭の中でおさらいして調理を開始すれば、無駄な動きなく、料理も一番おいしいタイミングで作ることができ、いいことづくしです
さて今回は、先週に続き「火を使わない」レシピ。
ホームパーティーなどでも人気のメニュー、生春巻きです。
香りは冷めても味落ちしないので、ハーブやスパイスは冷たいメニューでは大活躍。
パクチーとスイートチリソースで、エスニックなおいしさがとっても簡単にご家庭で再現できます。
お酒のおつまみにもぴったり