こんにちは!料理家のひろろこと竹内ひろみです。
健康に関する様々な情報が氾濫している昨今。
○○は体に良い、△△は良くないなど日々情報が入れ替わり、何が正しいか分からないことがありますよね
また先入観が先に立ち、食品の健康情報が誤って捉えられている場合もあります
そのひとつが、「カロリーが高い油を摂取=太る」ではないでしょうか
「カロリーが高い物を食べる=太る」という図式は、最近は見直されつつあります。
実は、太る原因はカロリーの高さだけでなく、食べる物の内容(脂質と糖質のバランス)が大きく関係しているのです
ついカロリー表示を気にして食品を選んでしまいがちですが、食べ物を頂くときは、カロリー表示よりも、その内容を気にすべきですね
もちろん、脂質の摂り過ぎは体にとってNGですが、適量の油を摂ることは体にとってプラスに働くことが多いのです
脂質は体内に入ると、生命活動を維持する物質の精製に使われます。
例えば、ホルモンや酵素を作る材料、細胞膜や脳内の神経伝達物質の精製などです。
適量の油を摂取すると細胞が元気になるため、内臓の働きが良くなったり、肌のつやが増したり、頭の回転が良くなったり、様々な健康効果が期待できます
体にとって油が必要不可欠であることは、分かって頂けたと思います。
では具体的に、どのような油を摂取したら良いでしょうか?
一口に油と言っても様々な種類があります
健康維持に活かすためには油の特徴を知っておきましょう
まず油は大きく分けて、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分類されます。
飽和脂肪酸は、常温で固形の油:バター、ココナッツオイル、ラードなど。
不飽和脂肪酸は、常温で液状の油:オリーブオイル、ゴマ油、亜麻仁油など。
さらに不飽和脂肪酸は、その化学構造によって、
・オメガ9:オレイン酸(例:オリーブオイル)
・オメガ6:リノール酸(例:ゴマ油)
・オメガ3:αリノレン酸(例:亜麻仁油)
に分けられます。
この3つの脂肪酸のうち、体内で生成できないのがオメガ6とオメガ3です。
そのため、リノール酸とαリノレン酸は、食べ物から摂取する必要があります
この2つの脂肪酸は、「酸素マグネット」と呼ばれる程酸素を引き寄せる性質があり、これらをもとに生成した細胞は酸素が豊かで元気な状態になるのです。
現代の食生活では、オメガ6の油は多くの食事に含まれているため、積極的に摂取する必要はありませんが、オメガ3の油は不足していると考えられています。
オメガ3の油を意識して摂るようにすると良いでしょう。
また、油を調理に使うときに注意して欲しいことは、加熱によって油が変質することです。
特にオメガ3の油は熱に弱く、加熱によって成分が変質すると、健康に良い効果が薄れてしまいます。
加熱による油の変質を防ぐには、食材を蒸すなど油を使わずに調理して最後に油をかけたり、油が冷たい状態のまま野菜などを加えて加熱時間を短くしたり、ひと工夫すると良いでしょう
炒め物には加熱しても変質しにくい飽和脂肪酸の油(バター、ココナッツオイル)を使うなど 、用途によって油や調理方法を使い分けることをおすすめします
ちなみに、油を購入するときは、加工プロセスが少ない物や、原料が遺伝子組み換えでない物を選ぶのもポイントのひとつです。
健康に良いと思って選ぶものですから、その品質はしっかり見極めて下さいね
さて今回は、「いろいろ野菜のサラダ」をご紹介します。
上記でも話題にしたオメガ3の油「亜麻仁油」を加熱せずに使います。
サラダですが、食材には火を通して温かく、冬におすすめの一品です。
ぜひお試し下さい。