2013年9月の記事
こんにちは!
料理家の吉田由子です。
秋になりお米やサツマイモ、きのこ類などが旬を迎えると、
ほっこりとした雰囲気が演出できる『陶器』の出番が多くなります。
『陶器』は土の粘土から作られた器を、火で焼いて作られているため、土の温かみが感じられるのが魅力
『陶器』は目が粗く、水分や油分が中にしみ込みやすいので、使う前に『目止め』という作業をします。
大きめの鍋に湯を沸かし、米のとぎ汁や小麦粉を少量溶かした中に和食器を入れ、20分程度、器が沸き立たない程度の弱火で煮て、そのまま冷まします。
陶器は食器洗浄機が使えない物が多く、お手入れにも多少手間がかかるのですが、食卓での温かい雰囲気が演出できるので秋・冬のスタイリングに重宝しています。
常滑焼、清水焼、信楽焼、瀬戸焼、益子焼、有田焼などが有名ですが、全国に様々な生産地があり、それぞれが素晴らしい特徴を持っています。
子育てが落ち着いたら、全国の焼窯元を訪ねていきたいな・・・と目論んでいます
さて、今回は陶器が似合う素朴なお菓子『サツマイモもち』をご紹介します。
サツマイモの自然な甘さに、チーズとくるみを加えた甘塩っぱさがクセになる一品です。
ぜひお試し下さいね
こんにちは、料理家の野上優佳子です。
子どもの頃は、大の探偵小説好き !
大人になったら名探偵になろう、と真剣に思ったものでした。
以前アガサ・クリスティーが生んだ名探偵『エルキュール・ポアロ』シリーズの作中に出てくる食卓をご紹介しましたが、今回はコナン・ドイルの『シャーロック・ホームズ』 の食卓をご紹介します。
シャーロック・ホームズが住むのは、英国ロンドンのベイカー・ストリート。
作中では明らかになっていませんが、ホームズは1854年生まれという説が有力です。
つまり1800年代後半から1900年代初頭 のイギリスの食卓を垣間見ることができる、と言うわけですね。
日本で言えば江戸末期から明治にかけての頃です。
文学作品に登場する食の場面は、時代背景や登場人物の暮らしを反映する、大事なエッセンス でもあります。
ホームズの食事の世話を主にしているのが、彼が住む下宿屋の女主人(または家政婦とも)、ハドソン夫人です。
料理の腕前は素晴らしく、助手のワトソンが『ブラック・ピーター』という作品の中で「 the excellent breakfast which Mrs. Hudson had prepared(ハドソン夫人が素晴らしい朝食を用意した)」と太鼓判を押しています。
実際に食卓に並ぶメニューを見てみると、ハムエッグ、チキンカレー、腸詰、ポリッジ、チャウダー、プディングなど。
小さい頃から食いしん坊だった私は、子供心に「食べてみたい」 と心躍らせたものでした。
ですから大人になって『シャーロック・ホームズ家の料理読本』(晶文社)を見つけたときの感動と言ったら!
著者は、料理研究家のファニー・クラドック。
イギリスでは超有名で、初のテレビ料理番組を持った人です。
この本は写真こそありませんが、ホームズの食卓にのぼった料理がレシピとして紹介されています。
さて今週は、イギリス・スコットランドの定番菓子『ショートブレッド』のレシピをご紹介します。
さっくり食感の焼き菓子はティータイム にもおすすめ。
ぜひお試し下さい。
こんにちは!
韓国料理研究家の本田朋美です。
韓国では越冬用に大量の白菜キムチを漬ける「キムジャン」という風習があります
長期保存のため、塩を多めに使い、低温でじっくりと熟成します。
まだキムチ専用の冷蔵庫が無いときは、陶製の瓶にキムチを入れて、温度差の少ない地中に埋めていました。
そのようにして長く発酵させてできた古漬けキムチのことを、
『ムグンジ』と言います。
1年物、またはそれ以上の年数を経た白菜キムチもあるんですよ。
ムグンジは通常の白菜キムチよりも乳酸菌の量が少なくなりますが、熟成しているだけに酸味と旨みがあります
さらに、加熱するとその真価を発揮
代表的な料理としては、キムチチゲが挙げられます。
おいしいムグンジさえあれば、余計な調味料は不要。
豚肉、水、塩だけで味わい深いキムチチゲができあがります
また、ムグンジを使った比較的新しい料理に、キムチチムがあります。
これは豚肉と一緒に蒸し煮にした物です。
10年程前に、とあるキムチチゲ店のオーナーが考案し、メニューにのせたところ、瞬く間に人気料理に
その後、他店も追随し、ムグンジの代表的な料理のひとつとなりました。
日本ではなかなか手に入らないムグンジですが、白菜キムチを夏は数時間、冬は1日常温においておくと、発酵が進んで味が変わります
本来の作り方をした白菜キムチは、
冷蔵庫で1ヵ月程おいておけば酸味が出てきます。
キムチチャーハンや豚キムチなどに使ってみて下さいね
それでは、本日のレシピです。
少し目先を変えて「キムチクリームパスタ」にしてみました。
キムチと生クリームの相性は良いんですよ
手軽に作れますので、お試し下さいね。
こんにちは!
料理研究家の ひろろ こと 竹内ひろみです。
季節を感じることができる食材が少なくなってきている今日このごろ。
果物 って季節を感じることができる嬉しい食材ですよね
毎夏、友人から桃やぶどうを送って頂くのですが、フレッシュな果物って本当に美味
あっという間になくなってしまうのですが、それでも、たくさん頂くので、食べきれないときも
そんなときにおすすめの方法が冷凍保存 です。
冷凍保存の方法ですが、皮はむき、適当な大きさに切って冷凍しておくといいですね
丸ごとだと解凍にも時間がかかりますし、小分けで使いたい場合もあるので、食べやすい大きさに切って、タッパーや保存袋に入れましょう。
ビニール袋は長時間冷凍庫に入れておくと、においの原因となるので、できれば避けたほうが良いかもしれません
バナナなど傷みやすい果物なども、食べきれない場合は冷凍しておくと便利ですよ
いちごなどのベリー系のちょっと酸味のある果物はコンデンスミルクとの相性がばっちり
保存袋に一緒に入れて冷凍しておき、頂く直前にそのままフードプロセッサーにかければミルクテイストのシャーベットができあがります
フレッシュな果物以外にも缶詰の果物も冷凍できるので、一度に使い切れない場合は冷凍してしまいましょう。
その際、シロップも一緒に冷凍してしまってOKです。
適度な甘みが付いてとても美味です
また、冷凍果物を余った生クリームや本日のレシピで使用するマスカルポーネといったクリーム系の食材と一緒にフードプロセッサーにかけると、ちょっとリッチなフルーツアイスができあがります
食材は少しでも余ってしまうと、使い道に困り、持て余してしまう・・・ということがありますよね。
上手に活用するとバリエーションが広がり、料理をするのも楽しいですよ
さて、本日は『チーズのムース マンゴーソースがけ』をご紹介します。